考えない癖

今年、息子の高校のPTA会長を承っております。
コロナ過も明けて行事がフル再開し、色々と参加させて頂いています。
コロナ明けで学校も手探りの中での行事再開。
先生方の負担にならない様に親御さんとの関係を調整していきたいと考えています。

さて、先日は体育祭に来賓として招待いただき、観覧してきました。
久しぶりのマスク無しの全種目開催。声だしOK。
応援合戦をしっかりやるのも3年ぶりでしょう。

本当に生徒たちは活き活きと動いていました。

応援合戦。
数年ぶりなので、体験してきた先輩たちの背中は追えません。
過去の動画などを参考に自分達で考えて演技をしたそうです。
自分達で振付を考え、踊り、声をそろえ、旗を振る。
全力ですし、そこには創造性と未来がありました。

もちろん勝敗がはっきりとつきます。
優勝した団は心から喜び、抱き合い、涙を流します。
負けた団は悔しがり、拳を握りしめ、足先を見つめます。

自分達で真剣に考えて取り組んだから。
全力で力を合わせて向き合ったから。

だから、
喜びも、悔しさも、涙で分かち合い
自分達の糧とする。

最高の未来を観させていただきました。

変わって先週末。
三年生の保護者向けに、進路説明会が開催され
私も参加してきました。

最近の進学状況や大学の入試トレンドなどの話、
某有名大学の入試担当者の方をお招きしての
「入試業界」事情の話などを聞きました。
ところで「入試業界」って言葉はなんなんでしょうね。

子供達をよりよい大学に「出荷」するんじゃないんだから。
もうちょっと子供の主体性から行きたい大学とか進路の事を
考え合わせていく風潮になればいいのに・・・

と思いながら聞いていました。

が、講師の方の後半の話はすごく良くて
受験生と親との関わり方のお話でした。

ここは子供の主体的な学習意欲が一番良い成果を産むとの事。
親に言われて、先生に言われて、という外発的要因よりも
自分でこの大学に行きたいから!勉強をするんだ!という内発的要因での
モチベーションで勉強した子の方が成果が出ている統計があるそうです。

まあ、当たり前です。
親はそれをそっと応援する。
内発的要因からのモチベーションが上がる声掛けをする。
それでいいんです。
ここは100%同感です。

最後はいい話が聞けたなあ。
と思っていたら、質問タイムで、親御さんからでた質問に仰天しました。

「講師の先生はそうおっしゃいますが、うちの子の場合は
かくかくしかじかで、こういう場合はどう言えばいいのでしょう?」

との事。

もうバ〇かと。

自分の子の事はあなたが一番知ってるでしょ?
その講師の方はあなたのお子さんの事は何も知らないですよ。
ましてや統計の話をしているんです。
「正解」の話はしていないんです。

自分で考える事を一切放棄して、すぐに「正解」を求めたがる大人が多すぎます。
いや、ほとんどがそうなのではないでしょうか。

統計の話を聞いて、
では、自分の家ではどうやっていこう。
うちの子はこういう傾向があるから、少しは言わなきゃな。
うちの子は言うと良くないから放置プレイが一番よさそう。
など、100人居たら100通りの正解があるはず。
正解にたどり着かなくても、どうやればいいのか?
悩みながら考えて考えて向き合っていく事が未来に繋がると思います。

考えもせずに、与えられた「正解」にすがりつき
もしも失敗した場合は他責にするのでしょうか。
過去の成功事例が未来で通用するとは限りません。

自分と自分の子の事ですよ。
しっかりと考えていきましょう。

体育祭の子供達の姿。

正解なんて誰も教えてくれない。
その中で、
力を合わせて自分達のありたい姿を求めて
全力で向き合った期間。
団の中で言い争いや喧嘩もあったそうです。

そして、喜びと悔しさの涙。

子供達だけにしておいた方がよっぽど考えて
未来を観て生きていくのでは?

子どもの未来を奪っているのは
もしかして大人なのでは?・・・

と、色々と考えてしまいます。

正解という情報を漁るのではなく
考える癖を付けていきたいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です