月別アーカイブ: 2023年4月

はたらく人々を幸せに。

東京ビッグサイトで開催中のORGATEC TOKYO2023の見学に来ています。

「デザインはワークスタイルを自由にする。」
とサブタイトルのついた、働く環境に関連した企業さんの展示会です。
120社以上の企業さんが出展されている日本で最大級の「働く環境」のフェアと言えるでしょう。

同時に日本で最先端の「働く環境」が見られるのではないか?と期待して見に来ています。

ハードウェアやソフトウェア、色々とその最先端を観させていただきました。

感想としましては、根本のところは20年前に私が初めて就職したときとほとんど変わってないと感じました。

昨年、県立大学の学生さん達と取り組んだ「オフィスのWellBeingを考える」の取組みは
はたらく人たちの幸福度を測る試策。

これは、社員が幸せに働くにはそのチーム内での自己肯定感や心理的安全性が高い方がいいはず。
ミーティングや会議の時の参加者の自己肯定感や心的安全性の高さを
発言回数や声のトーンで測定、観察して
どのようなメンバーでどんな内容のミーティングをするとよい幸福感が出るのか?
を研究しました。

自分で言うのも何ですが、素晴らしい取り組みだと思います。
結果は残念ながら、研究期間も短く数値的にこれだ!という結果は出ませんでした。
この時は実験が成功していないにも関わらず名だたる企業さんを抜いて2位という結果でした。
着目点としても一定の評価が得られたという事でしょう。

今日も、
こういう観点で研究開発された商品が一つはあるだろう?
と思って期待していましたが一個もありませんでした。

「はたらく人を幸せに。」

これを実現するのに、

IT技術でオンライン会議がしやすい環境をつくる。
個室の居心地を良くする。
各会議室や個別デスクの利用状況や出勤状況を一目で把握できる。
かっこいい事務机。かっこいいミーティングルーム。
SDG’sに配慮された素材で作られた事務機器。
東南アジア製の安いチェア群。
ウィルス感染に考慮したオフィス。 ←今更これには笑えました

120企業以上の出展があって、
本気で「社員の幸せ」にコミットしてる!と感じるブースは見当たらなかったです。

コクヨさんの「一緒に考え・創る家具」
コマニーさんの「ここちよい空間」

は新しいアプローチで、未来が感じられました。
偶然、二社とも知っている会社で好きな会社です。
嬉しかったです。

 

日本の最先端の「働く環境」を観てきましたが
どこも「自己肯定感・心理的安全性」を追求していない・・・
であれば
これ、新しいビジネスチャンスになるんじゃないかな。

ビジネスになるかどうかは分かりませんが
自社はこの観点で「はたらく幸せ」を追求していきます。

何年先を見てるか

先日、今期の「高志の國示道塾」の第一講がありました。
今期も先期に続いて一年間、参画して参ります。

さて、その中で、講師の大原さんより
「何年先を見てる?何年先を考えてる?」
という問いかけがあり、
いきなり
「木村さん、どう?」と振られました。

板書きを一所懸命にノートに写していた時だったので
実は、全く考えていなかったのですが
とっさに
「150年先です!」と言っちゃいました。

「ほほう、ええねえ」
と大原さんからは返されましたが、びっくりしました。

ただ。
とっさとは言え。
なぜ150年と応えたのだろう?
と、その後考えていましたが。
きっと潜在意識の中にあったのだと思います。

昔は人生80歳時代と言われました。
20年学んで
40年働いて
20年余生を過ごす

しかし、技術の進歩などもあり
今は100歳時代と言われています。

20年学んで
60年??働いて??
その後、20年の余生??

今の70代の方は元気な方が多いです。
リタイヤではなく、全然現役で働けるでしょう。

「働く」とは、何もお金を稼ぐだけの事ではない
「傍を楽にする」こと。
周りに良い影響を与える事が、すなわち「はたらく」こと。
(※これ、以前にブログで深く掘り下げなかったかな?と思って見返しましたが
見当たらなかったので、今度書きます)

学ぶ期間、働く期間、余生の期間とか関係なく
人間は一生学ぶことも働くこともできて、余生なんてないなって
つくづく思います。

そして、技術の進歩はシンギュラリティに加速します。
多分、私は200歳まで生きるんじゃないかな?って思ってました。
そしたら残り約150年あるな・・・
何でもできるな!!
って、潜在意識でぼんやり思ってたので
とっさに「150年です!」って言っちゃったんだと思います。

さて、理由はどうあれ150年と言ってしまったからには
そこを見据えねばならん。考えねばならん。やらねばならん。
それが示道塾です。

正直、ぼんやり200歳まで生きるだろうなって思ってただけで
見据えて考えて行動していませんでした。

正直言いますと 30年後のトミソー100周年に繋げるビジョンはありますし
そこまでの道のりは見据えていましたが、150年は嘘でした。

30年後には、経営の次の世代に引き継ぐことを見据えています。
丁度、ここ数年に入ってきた新人辺りの社員たちが、
30年後には経営陣となり、先輩方から引き継がれた挑戦を続け、私が引退をする。
そういう道筋を描いていました。

150年。

その30年の5倍。

そうか、その30年の経営陣の引継ぎを5回続けられたらいいんだ!
と気づきました。

私のこの会社への想いを次の代へ引継ぎ、
それをずっと継承していける風土を養えばいいわけで
その設計図をこの30年間で描く事が、150年後を見据えた私の仕事だ!
と気づきました。

また一つやらなければいけない事が増えましたが
興奮しかしません。

私の先祖は絵描きです。
幕末に富山で活躍し、明治23年に没しました。
約150年前に活躍してた絵描きが先祖
今度は私が150年後の未来の設計図を描く番です。

ワクワクします。

こんな子孫が残ってるとはその時の絵描きさんは想像してないでしょうが
脈々と紡いできたものを、また紡いでいこうと思います。

民族の滅びる理由

先週の金曜に歴史家の白駒妃登美さんのお話を聞きました。

その中で「民族の滅びる理由」というお話がありました。

以前より私が聞き及んでいたのは
「自分達の神話を学ばない民族は滅びる」
というモノでしたが、
それも含めて3つあるとの事。

・理想を失った民族
・全ての価値を貨幣や物に置き換えた民族
そして
・神話を学ばない民族

です。
今の日本国をそのまま現わしていますね。

これは組織や会社にも言える事。

理想とは企業理念やビジョンの事でしょう。
形骸化させずに出来ているか?
我々経営者は改めて自答が必要です。

全ての価値(評価)を売上や数字で判断していないか?
経済合理性が一番に取り沙汰される現代。
金融機関や証券会社が企業を数値で判断する現代。
どうしても経営者も数字に目が行き、目がくらみがちです。
ここは100年後の未来の自社を考えて
大切にすべき「価値」を指標を考えて行きたいです。
理念と理想がしっかりとしていれば、自ずとここも整います。

最後、
神話です。
これは歴史というべきでしょう。
会社の歴史をもう一度学びなおす。
ルーツを見直す。
分かっているつもりも理解していない事は多そうです。

先週の土曜日、4月8日が当社の設立記念日
70周年を迎えたその日に、
私の両親を連れて会長のお墓参りに行ってきました。

改めて、創業社長、先人達に感謝です。

必ずトミソーを良い会社にする。
良い社員と共に。
(良い社員を優秀と捉える人も居ると思いますが、決してそうではありません。
良い思いを持った社員。周りに良い影響を与える社員の事です)

ミッション(会社の使命)とビジョン(理想像)を
昨年一年かけて社員全員と話し合って掲げました。

結果的に「人を育てる」事を一番大切にする事が
「今この瞬間」に一所懸命に取り組む事だと
改めて思いました。

数字は後からついてくる。

目標設定型ではなく、
天命追求型で進めて行きます。

若手塾

4月に入りまして当社にもフレッシュな新入社員が入ってきました。
4月3日月曜日、トミソーにて入社式を執り行い、
そのあとは会社で事務的な説明や社内システムなどの説明、
先輩と備品の準備など、
新入社員の肥田君にとっては一日あっという間だったでしょう。
色んな先輩から代わる代わる説明を受けて、
詰め込まれてきっとほとんど覚えてないでしょうね。

仕方ありません。
先輩だらけで緊張してます。
そういう事務的な事やシステム的な事は
今後、追々覚えていけばいいのです。
仕事におけるスキルや知識などは、もっと時間をかけて
磨かれていけばいいのです。

それよりも。
社会人になったこの瞬間に、体感すべき事があります。

今、入社式の翌日の4月4日から3日間、泊まり込みで合同新入社員研修を行っています。

仲間の経営者で運営している
「一般社団法人百年示道塾とやま」

そのメンバーの会社に入った新入社員を
一年間かけてみんなで磨きあい、みんなで成長を見守る。
それが「若手塾」

その象徴的なイベントが夏の「武者修行」であり
昨年の若手塾メンバーから起こった活動が「シン・就活塾」

「はたらくを考える」

その令和五年度若手塾が
3日間の合宿研修からスタートしました。

今年は5社から12人の新入社員が集まりました。

昨年までは「若手」という括りで
二年目、三年目だったり中途の第二新卒の社員も参画していました。
新社会人に混じり、社会人生活を体験したことのある人も混じっていました。
それはそれで、色々な示唆を与えてくれて良かったのですが
しかし今年は社会人一年生に限定した研修とする事を決めました。
私達にとっても新しいチャレンジです。

社会に出るといろいろな情報が入ってきます。
まだその経験の少ない今。
社会人一年目の今だからこそ
仕事・会社・働く事を通して何が大切か?を
考えてもらう必要性を感じ、今回進めています。

三日間寝食を共にし、深く仲間を知り合って
そしてお互いに意見交換を重ねていく。

仕事に対する考え方を
全く違う会社の新人同士で意見をぶつけ合い
この先の自分の目指す未来や働き方を定めていく。

今しか得ることの出来ない時間だと感じます。

この一週間は自社の社員や先輩よりも
現段階ではこの仲間といる時間の方が長くなってます。

トミソーの新入社員は今年は1名です。
社内に同期はいません。

しかしこの場には、多少年齢が違えど
同じスタートラインに立った「同期」がたくさんいます。

当社の肥田君も含めて
参加した皆、大きな心的安全性の中で活き活きとした顔をしています。
我々社長たちは、全員の新入社員がわが子達の様に感じています。

この先、魂をぶつけあい
磨かれあって輝いてゆく。

今年も楽しみになってきました。

知識や情報だけでは磨かれない心。

今しかできない
場のアフォーダンスによって創り上げていきます。