月別アーカイブ: 2021年10月

陽が当たる環境って大事ですよね

経営的な話や理念的な内容を書き綴っているこのブログですが
今日はちょっと趣向を変えて、
最近ぼんやり考えている事を書きます

陽の当たる環境って、いいですよね!

当たり前の事なんですが、
ここ最近、本当にそう思うんです。

人間の心理がその人の居る空間や環境に左右されるのは
もう周知のとおりで、
私達の仕事は特に人の生活環境を創造する事ですから
ことさら勉強しています。

日本人がその体型から一番しっくりくる環境が尺寸で計られた
設計で、古くからある名設計と言われる建物は
なぜか心が落ち着くものです。

個人的に大好きな空間が金沢の武家屋敷にある野村家
入場料300円であの素晴らしい空間が味わえるのは超コスパ良し!
日々の生活に疲れた人は行ってみてください。
最高です。

その野村家の二階の茶室などは天井も狭く、躙り口ほど小さくないにしても
入口も狭いです。
しかし居心地がいい。
窓から庭の景色を上手く取り入れています。
縁と廊下と庭の光の採り入れ方が絶妙です。
外と中の境界線があいまいなんです。

京の寺院に観られる枯山水も素晴らしいですね。
茶室の設計も枯山水も、日本人がその体型や生活様式や宗教観に併せて設計されたもので
たぶんDNAに刷り込まれているんでしょう。

急に話は変わりますが、登山も良いです。
悪天の登山はまさに修行ですが、晴天の登山は最高です。
周りは自然しかありません。
車の音も何もない、まさに無音の世界。
太陽が近いという感覚を体で味わえます。

また最近コロナ過で需要が高まっているキャンプも
アウトドアで楽しめる癒しです。

登山やキャンプは非日常を味わう事で、
日々のストレスや疲れから解放されますよね。

日々のストレスからの解放を
食事や趣味や買い物に求める事も良いですが、
出来れば陽の光を感じられる事を絡めるともっと良いなと思います。

今日も天気が良いです。
トミソーの2階の窓から立山連峰が綺麗に一望できます。
会長も立山連峰を眺めるのが好きでした。

オフィス環境を、陽の光が感じられる
外と中が繋がる様な環境になると、もっと伸び伸びと仕事が出来るのかなあ
と、妄想してみたり・・・・
お客さまへ提案する空間の環境も同じように陽の光を出来るだけ採りこめる設計が
いいよなあ

今さらながら当たり前の様な事を
再認識した今日この頃なんです。

会社にテラス席をつくれて、天気のいい日はそこで仕事したり
打合せをしたり出来ると最高ですね。

今の事務所にそんな場所ないなあ
あーテラス席が欲しいなあ。

と、妄想している事を書いてみました。
こんな日があってもいいですよね。

企業の在り方のパラダイムシフト 2

今日は前回の続きです。

最近 恒大集団の事を勉強しています。
恒大の財務体制、かなりやばいですね。
毎年黒字を出しているのに、自己資本比率は低空飛行
中国政府が示した3レッドラインのどれにも引っかからない。

どうも中国では恒大のデフォルトはもう織り込み済みという考え方でいるみたいです。

こういう時はyoutubeっていいですね!
今、中国に住んでいる人で不動産関連に関わっている人のチャンネルを見たら
ナウな(死語)情報が入ってきます。
中国の市民の雰囲気がヒシヒシと伝わりますね。

恒大は失敗したのでしょうか。
不動産価値がどんどん上がっていくという見込みで
新規投資をし続け、新たな資産(土地やマンションの商品も含めて)を増やし続けましたが
回転率の悪い業態ですから、キャッシュフローが回らなくなり、

仕入れをたくさんやり過ぎて現金がない→
明日の支払いが出来ない→
保有の資産を安く売って現金を作ってなんとか支払う→
自分で自分の資産価値を下げている→
投資家から文句が出て、誰も投資しなくなる→
銀行が新規融資を止める→
デフォルトの危機(←イマココ)

本当に超簡単に書きましたが、こんな感じでしょうか?
他にも数字を見ていると色々と分かってきて
興味深いです。
調べてみてもいいと思いますよ。
凄く勉強になります。

さて。
それに比べて日本の大企業は、保有資産の回転率はかなり健全です。
地価が上がっていくという神話を前提に経営をしていないので
無理な投資はしていませんね。
また、現金預金も超健全です。
有利子負債の何十倍も現金を溜め込んでいる企業が山ほどあります。

平成初期のバブル崩壊を生き抜いた日本企業は、身をもって学んだのでしょう。
バブル後の失われた30年とか言われますが、
これは政府が悪いわけではなく、企業が自ら膨張を拒んだからだと思います。

資金を、思い切った新規投資に回さなくなったんです。
リスクを冒してでも新しい事をしようぜ!という考え方ができなくなりました。

しかし弊害もあります。
「地価がどんどん上がっていくバブルの投資」

「景況に関係なく伸びていく新規事業投資」
の違いが分からなくなっているのかもしれません。
分かっていてもビビッて手がでなくなっているのかもしれません。

バブル期ってのは、悪い意味での膨張経済でもありましたが
いい意味では新規事業や挑戦的なアイデアやリスクのある投資が出来た時期でもあるでしょう。
そのころの高揚感は色んな意味で良かったでしょうね。

正に今の中国で、
新しいアイデアやチャレンジは中国から産まれてきています。
まあ・・・国民性もあるので、雑さとか収益重視とかモラルの違いとかはあります。
でもそこは国民性。文化の違いです。

余談で、極端な例ですが
産まれてからずっと道端にゴミを捨てる国に育ってきた子どもは
それが犯罪になる国に来ても、知らずになんの悪気もなく犯罪を犯すでしょう。
文化の違いです。
ここは受け入れなくてはなりません。
仕方ないもん。

その子を非難するのではなく、犯罪だよって教えてあげないといけませんね。
教えてもらえば分かってくれるはずです。
余談は以上。

さて、アメリカも現在は不動産の価格が上がっているそうです。
初めてのバブルショックをこれから味わう中国は仕方ないとして
アメリカってなんで何度もショックを味わっているのに、
また上がるんだろう?
凄く不思議で、大きな波を何度も作れるんですよね。かの国は。
そのたびに高揚感が出て、物価も上がるけど、所得も上がる。
バブルが良いか?は分かりませんが、弾けても復活できるのは羨ましい。
国民性なのでしょうか?
ここは大変興味があって、今後も勉強を続けます。

 

さて、日本はその国民性からなのか。
大きなショックを受けて、縮こまってしまい、
堅実に、堅実に、少しづつ入ってくる実入りを
たんまりと溜め込んで、大きな経済成長が出来ない体質になったのでは?
と思います。

そりゃ所得が増えるわけないです。
世界は成長している中、輸入に頼らざるを得ない日本。
物価が上がるのは当然です。
これが江戸時代の鎖国だったらすべてが自給自足
所得が上がらないけど物価も上がらない。
黒船が来るまで300年間平和だった理由でしょう。
「上級な暮らしを知らない」って言う幸せも確実にあります。

今の日本の現状は、
江戸時代の様にコツコツ働いているが
周りの環境はどんどん上昇している。
多少の実入りはあるけど、怖いから床下貯金をしておこう。
という感じでしょうか?

やっぱり所得を上げたいですよね!

私個人としてはまずはトミソーの社員の所得を上げたい!!

うちは残念ながら床下貯金なんてまったくなくて、
まだまだ借金暮らしですが、

この低金利時代。
今のうちに膨張ではなく、成長する新しい事業に借金をしてでも投資をするときです。
きちんと見極めながらリスクを冒さないと、大きなリターンもないですしね。
それで、出た利益は社員と分配する。
床下に貯める額は本当に少なくてもいいのでは?
毎年約束の分だけ返済して、その残りは社員に配ってもいいのでは?

と、
なかなか難しいのですが、
日本の企業も、「膨張する分野だからここに投資しよう!」という採算目的の投資ではなく
悲観的な将来予測の中で楽観視した事業をそれぞれが模索して、
出た利益は溜め込まず、社員の所得向上に充てる。
すると社員はもっとやる気に満ち、新しいチャレンジを頑張って、企業業績が上がり・・・
社員に分配しきれないお金をまた新規投資にあてる。

夢ですかねえ・・・

「土地が上がり続ける」
という神話がない前提での事業成長を描けると、
世界に対しての競争力が付くと思いますが、
今の所、
残念ながら土地の価格上昇と相応した国やその国の企業の成長しか見た事がありません。

あれ?
逆なのかな?

皆が頑張って成長するから、地価が上がるのか?・・・・・
もしかしてこれがアメリカの力なのかな?・・・・

 

国民性もあるかもしれませんが、
経済成長だけを考えるとアメリカを勉強するとヒントが見えるかもしれませんね。

とはいえ、
日本人には日本人の美徳というものがあります。
「足るを知る」など
考え方は素晴らしいと思います。

 

日本人なりの考え方で世界と渡り合えるやり方はあるでしょう。

まずは自分達が「日本人」である事を大事にしながら
負けない様に模索していきましょう。

 

企業の在り方のパラダイムシフト

新型コロナ感染症の影響は計り知れませんね。
コロナ関連で、飲食業や旅行業、宿泊業、運輸業など
直接的なダメージを受けた業種以外にも
ジワジワと他の業種にも波及してきています。

オンライン化や在宅ワークが進んで、IT関連企業の業績は伸びましたが
そのITインフラを欲している企業の業績が落ちる事と
インフラがある程度整ってしまうと
また緩やかに悪化するでしょうね。

コロナの影響は全業種に多大な影響を及ぼしています。

昨年の段階で、いつか来るだろうなと考えていましたが
予想をはるかに超える速さでその影響は波及していますね。

そして、中国の恒大集団のデフォルト問題(これは必ず日本の投資型不動産業界にも多大な影響を及ぼします)
あと3年半後に来るコロナ対策融資の返済猶予の期限の問題
ウッドショックにミートショックに
全てのモノの価格が高騰する中、企業業績は悪化して
給料は下がる一方。
働き方改革で残業をして稼ぐ事も許されない。

余談ですが、
個人的には働きたい人は働ける方がいいと思います。
特に入社直後の若い人達。
若手とベテランと比べた時、若手が勝てる要素はどう考えたって
「若さ」です。
体力と精神力しかベテランに勝てないんです。
ベテランは若いころは死ぬほど無理をして働いてきました。
働く事は勉強です。働けば働くほど知識と経験がつく。
私もご多分に漏れず、毎日終電まで仕事して、土日も出勤して
さあ遊びに行くぞ!と週末が始まるのが日曜の夕方。
そんな「勉強」を残業代や休日出勤手当を貰いながらやってました。
それでも定時帰宅で休日はしっかり休んでいる上司よりも
仕事はできず、手取りも少ない。
そんなの当たり前だと思ってましたからね。
年を取ってから分かりましたが、
1日8時間、根詰めて仕事をすると、夕方には本当に疲れます。
マジで眠くなります。
たまに18時頃にデスクで一瞬寝落ちする事もあります。
若い頃は1日14時間とか16時間とか平気で仕事していました。
良い、悪いは置いておいて、昔はよかったと言っている訳ではなく
ただでさえ経験と知識がない若者が、早く先輩やベテランに追いつくためには
若さによる体力と精神力で「時間」を人より多く使うしかないと思ってます。
立場上強要は出来ませんが、
このままいけば日本の未来を担う企業人財はどんどん劣化の一途をたどりますね。
やりたい、やりたくないという意見はあるでしょうが、やりたい人にその機会やチャンスも与えられないのは、若者がかわいそうです。

余談は以上。

さて、
このままでは、企業価値が上がる事はなく
業績は悪化、給料も下がる一方。
しかしなぜか株価はバブル期に近い高水準を飛行中
政府は景気は悪くないと公言して
物価は上昇を続ける。

日本の経済はいま、完全に成熟され、
その熟した実を、需要もないのに我こそはと競争しながら生産し続けています。
生産し続けないと、拡大し続けないと、回らない企業システムになっちゃっているからですね。
企業システムという事は経済システムです。
熟した実は余ってきて、腐り始めます。
赤い実がちょっと好評だよ。2%売れ行き上がったよ
という情報を聞きつけると、全員が赤い実を作り始めます。
そしてまた赤い実が腐り始めます。
隣国から大量に安くて品質の悪い赤い実も入ってきて、腐敗を進めます。
宣伝文句は他の実よりも0.5度甘いよ!
こっちは0.3度甘いよ!
本当に厳しい競争社会です。

ここで、「酸っぱい実」を売り出してみよう!
というチャレンジ精神やリスクテイクが出来ない社会になっています。

最近「リスクをとらない事が最大のリスクだ」というテレビCMをよく見ますが
あんなのリスクじゃありません。
完全にデータに基づいた戦略です。
でもあれしきの事をリスクと考えられるほどの戦略しかできないんです。
これ、大企業さんはしかたないんです。

ベンチャー企業が突拍子もないアイデアが出せるのは
リスクの天秤に載せる資産が少ないから。
「失うものは何もない」というやつです。
資産がマイナスも場合もありますね。
背水の陣ってやつです。

とはいえ、
この先、今のままの熟した実を売っているだけでは
もう背水の陣が迫ってくることは間違いありません。
その時期がコロナで早まりました。

今のトミソーも。
今の感じでコツコツやっていれば、
もしかしたらあと10年とか20年はやって行けるかもしれません。
(もちろんその都度、ブラッシュアップはしていくでしょうけど)

しかし、そういう文化でそだった社員は、やはり「酸っぱい実」を提案できなくなるでしょうし
上司も「分からんけど賭けてみよう!」とGOを出せないでしょう。

そんな人材しかいない会社では、
30年は持ちません。

ましてや100年先なんてまったく無理でしょう。

トミソーが、
自分の代までとりあえず持てばいい
と考えたなら、リスクはとらない方がいい。
新しい事をやるって大変だし、面倒だし。

でも、未来の社員の事を考えたら。
今から皆の意識を変えていかないといけない。

日本の企業はきっと今、そういう分岐点に立たされています。
気付いていない人も多々あると思いますが・・・

リスクをとって、酸っぱい実も苦い実も辛い実も
とりあえず、前例がないとか、作るの大変とか言って頭ごなしに否定するのではなく
まず、「いいねそれ、とりあえず自分達で食ってみようぜ!」
くらいの考え方で進められる企業文化がないと
この先続いていかないでしょう。

考え方のパラダイムシフトが必要です。

 

 

本当は財務や損益、貸借の面でも考え方のパラダイムシフトも書きたかったのですが
今日は文字数も増えたので、気が向いたらいつか書こうかと思います。

はたらく上での幸福とは

今日は10月1日
全国的にも来年度の新卒者の内定式が多く開催される日です。
当社でも今日、内定式を執り行いました。
新型コロナの蔓延防止措置も解除され、無事に対面での開催です。
来年の4月に2名の学生さんに入社頂きます。
2名とも女性です。
全社員の前で自己紹介させられて緊張したでしょう。
内定式の後、オリエンテーションという事で
社員とともに、モデルハウスや賃貸物件を周っています。

2名入社という事で、この二人には「同期が居る」という環境を作ってあげられました。
昨年は1名採用でしたし、
一応来年も1名採用の予定です。

なかなか当社の規模では2名採用は厳しくて。
毎年「同期が居る」という環境を作ってあげられません。

 

私が前職に新卒で入社した時は、名古屋本部で同期が11名
東京、大阪、福岡本部も合わせると全国で同期が30名以上いる状態でした。

同期というのはいいものです。
ライバルであったり、励ましあったり、上司の愚痴を言い合ったり、慰めあったり
頑張ろう!と勢いを付けてくれたり。

たまたま私が大企業でそういう体験をして来たので、
トミソーに入社する新卒社員にも、いっぱしの体験をしてもらえたら。
と言うのがささやかな私の想いです。

とはいえ、
同期が居なければ不幸なのか?と言われればそうではなく。
今年入社した大屋くんは良い先輩に恵まれて日々楽しそうに
貪欲に知識を吸収しながら、仕事をしてくれています。

その立場やそのおかれた環境で、いかに前を向いて仕事をしていけるか?
で、幸せを感じられるかどうか?が変わるでしょう。

 

私はバブル崩壊後の入社組ですから、バブル絶頂期の働き方は知りません。
それでも、私は仕事はメチャメチャ楽しかったし、やりがいもありました。

バブル絶頂期を知っている人達からすると、私も「かわいそうに」と思われるのでしょうね。

過去はもうどうでもいいですし、
どうあがいたって過去に戻れませんし、
たぶん、世界がひっくり返っても、バブル絶頂期の働き方には戻らないでしょう。

コロナもウッドショックもそうですが、
以前と同じには戻らないでしょう。

「早く前の生活に戻りたいね」っていう言葉を聞きますが、完全には無理です。

 

今年の内定式も全員マスクでの参加です。
これが今後の当たり前になるかもしれません。

過去ばかりを見て、過去は良かったと
過去の話ばかりしても、自分達の「幸せ」には大きな役には立たないでしょう。

同じ様に、大企業は良い。東京は良い。他業種は良い。
とか、他人を見ても仕方ないでしょう。

自分達がどう思うか?

が大事です。

信念をもって生きていれば
きっとどんな時でもどんな所でも
他人は関係なく幸せに生きられるでしょう。

社長含めて社員全員がそうなれれば
最高に幸せな会社ですよね!