月別アーカイブ: 2021年9月

器の大きな人だ
会社の大きさはその経営者の器の大きさ以上にはならない

とか、よく言われます。

本当にその通りだなと感じます。

その器とはなんなんだろう?
と考えました。

許容性が高い人の事を器がデカいとも言いますよね。
相手を許せるか?
任せた事を任せきれるか?
相手を信じ切れるか?

勇気やチャレンジ精神が高い人の事を器がデカいとも言われます。
一見無謀とも思われる事にチャレンジして、
失敗してもあきらめずに進む人
考える事の規模が大きな人
発想や考えが飛躍できる人

考えれば考えるほど、
難しくって、分からなくなります。

ただ、リーダーや経営者にとっての器の大きさは、
そこに何が入るか?が大事だと知りました。

そこにどれくらいの「人」の入る余地があるか?
が器の大きさなんだなあと。

いくら元々の器がある程度大きな人でも
そこに、自我や、利己や、自信や
技術や、お金や、わがままや。好き嫌い
で満たされていては、他に人の入る余地が無ければ
チームをまとめる事はできません。

元々はそこまで大きな器じゃなくても、
その器から自我とか利己を全部ほっぽり出して、
空っぽにして、器を「人」で満タンにすれば
きっとその中にいるチームはまとまっていきます。

そして、そうなるとその器はもっともっと深くなるのでは?
と思います。
ともすれば、中の人によって器が大きくなる事もあるでしょう。

人の器を大きく出来るのも、人の力でしょう。

本当にデカイ器を持った人なら
「人」が入った余りのスペースで
多少のわがままやお金が入っていても、問題なくチームはまとまるんでしょうね。

自我や自信やわがままで、
満たしてしまってはだめですね。

自分の器を何色にしたいか?
なんのためにこの器を使うのか?
まあ、私なんて本当に小さな器だし、
なんかいろんな要らない物が詰まってるなあ
と、嫌になる事もありますが。

そこはなんとか器の外に追いやれる様に。
器の深いところに、「人」をしまっておける様に。

精進しないといけません。

もっと魂を磨くことが大事ですね。

価値の最大化

日本の住宅事情を鑑みるに
1960年から1970年代に住宅金融公庫が融資基準にした
「公庫基準」が、いまだに大きな影響を残していると思えます。

都心のマンションバブルに始まり、
住宅需要が異常な盛り上がりを見せました。
高度成長期で所得がどんどん上がる中、
マンションは抽選でなかなか住めない。
とりあえず木造住宅の軒数が沢山必要になった時期です。

住宅には、高性能・高品質・住みやすさ
ではなく、とりあえず公庫の基準に合っていて
融資が受けられればなんでもOKでした。

同品質(決して高い品質とは言えない)同価格(高くはない)
で大量生産できる家が必要とされました。

住宅会社は品質で勝負する必要はありません。
皆と同じモノを造っていれば売れた時代です。

住宅ローンが30年に設定され(簿価年数はなぜかもっと短い)
家の価値がぐんっと落とされた時代です。

いまだに、ぞの歴史を背負い、その流れから脱却できていません。

 

住宅会社は自分達で自分達の売る商品の価値を下げました。

 

今、法律や世論も含めて
高性能化が進んでいます。
断熱性能、耐震性能、エコ化、リサイクル、持続可能性、環境対策・・・
丈夫で、長持ちして、ランニングコストがかからず、二酸化炭素排出が少なく・・・

チェック基準も莫大に増え、中間検査も増え
提出書類は莫大な量になりました。

町の腕と人情でやっていたような個人の工務店は
簡単には・・・いや、もう建てられなくなるのではないでしょうか。

 

家が商品と化してしまった今。
大手ハウスメーカーは毎年目標棟数〇〇棟!
それを達成しないと企業が立ち行かなくなりますから
仕方ありません。

すると・・・
本当は家が長持ちしてもらっては困るんです。
(もちろん誰も言わないけど)

ドイツの様に、マイスター制度として
職人を大事にして本来の「ものづくり」を大事にしている国は
家は普通に100年住むものとして扱われています。
家の価値を落としていないから
その家づくりに携わる人々の価値も守っています。

日本で住宅事業に関わる私が言える事ではありませんが、
日本の住宅事情は完全に破綻していますよね。
これ以上人口が増える事はない。
建築できる土地も国土も限られている。

新しく建てる家に、「新しい・新築」という時限的な価値以外に
どれくらいの価値を付加させられるでしょうか・・・・

だとすると、私達地方で頑張る工務店が目指す価値は
時間が経てば経つほど価値が上がっていくものづくりが必要になりますよね。
歴史や思い出、時間がその家のその人の価値を最大化する。

他にも出来ることはあるかもしれません。

下げてしまった家の価値を上げる。
ものづくりに携わる我々は、今一度そこを見直す
いい時期に来ていると思います。

 

危機意識

ウッドショックという単語をご存じですか?
ちょっと前に多少テレビ等でニュースになったので
「聞いた事はある」という方はおられるかと思います。

それでも、オリンピックやパラリンピックやコロナのニュースで
(そのトピックがなくても)かき消されて
たぶん、一般の方々は、ウッドショックが過去のものと思っている
もしくは、どうとも思っていない方が大半だと思います。

※経済産業省のHPより一部抜粋


現在起こっている木材価格の高騰は、「ウッドショック」と呼ばれ、建築用木材の供給が需要に追いつかないことに起因しており、1970年代に発生した「オイルショック」になぞらえてこのように呼ばれています。木材の輸入量が不足することも見込まれており、木材関連の価格の高騰によって現状の想定価格では住宅建設できなくなる


実は今でもこの状況は深刻化しています。
木材価格は高値水準をキープしたまま。しかも上がる予想はあっても
下る見通しは立ってません。

しかし、この状況は実は日本の木造住宅業界には大打撃でして
今年の後半の住宅の受注状況はかなり厳しいです。
銀行さんへの住宅ローンの申し込み件数も激減だそうです。

しかし、テレビや新聞広告などを見ていましても
住宅関連の会社の宣伝は以前と全く変わらずに入っています。
普通にテレビで広告がでて、新聞に週末の見学会のチラシが入ってれば
まさか、いま衝撃的に家が建てにくい時期とは思えませんよね。

同じ様に。コロナが起因した諸外国のロックダウンの影響で
色々な工業製品や原材料が世界的に不足しています。
半導体不足により様々な電子デバイス機器が不足し、
住宅業界で言えば、エアコン、トイレ、エコキュートなど
住宅設備機器が在庫不足、いつモノが入るか?分からない状況です。
また、自動車の新車も工場からハンガーアウト出来ないそうで
やはり新車販売も滞ってます。

お客さまに聞くところ、
日本有数の大手雑貨家具販売のショップで
キャビネットを購入したけど、中国での生産がコロナの影響で
追いつかず、いつ商品が入荷するか?分からない状況だそうです。

また、先日もトヨタ自動車と日本製鉄が車の原材料の鉄鋼価格で折り合いがつかない
とニュースになってました。

今、世界の工業製品や製造業、建築業をとりまく環境は近年まれに見ない危機なんですよね

まあ、全て新型コロナ(武漢)ウィルスに起因していますが・・・

しかし、各自動車メーカーも家電製品のメーカーも、雑貨家具のショップも
全く変わらず広告戦略を打ち出しています。

これでは国民に危機意識は芽生えませんよね。
もしかして政府のプロパガンダかもしれませんね。

まあ、資本主義国家ですし、自由経済の国ですから
各企業は不況感を出したくないのは分かります。
お客さまには、「当社は大丈夫」と思わせたいですよね。
しかもライバル企業がどんどん広告を打ってきている中、
自社だけ「コロナの影響でモノが入らず製品出荷の目処が立ってません!」
なんて言えませんしね。

特に今はネット社会で、
ちょっとしたネガティブな噂でも、尾ひれを付けてあっという間に広がりますからね。
企業側はひやひやです。

こうやって、企業による広告戦略により自動的に「楽観的な空気感」が、今の日本に造られていると感じます。
危機感があるのは新型コロナの実質的な感染状況や被害。
これは、もちろん大事な事なので毎日ニュースで取りだたされていますが
実はジワジワと外堀から経済市場が圧迫されてきています。

どうしても人間は現状維持を求めます。
そういう生き物です。

また元の生活に戻りたいね
と言うのが皆の気持ちでしょう。

しかし、断言できるのは
元の生活は戻ってこないでしょうね。
感染状況も経済状況も。

昨年、政府は緊急コロナ融資対策として5年間の返済猶予を付けた
融資対策を打ち出しました。
大政奉還以前、江戸幕府時代から見ても
過去にない政策でした。
それくらい危機なのですが、
これも5年延命するだけの政策で
悪手と言ってもよかったと思います。

返済期日がくる4年後に軒並み倒産が増加するでしょう。

この先、よくなることはないんです。

 

だから、国民が皆で危機意識をもって
考えかたを変えないといけないんです。

あー、ダメだー。

とネガティブに考えるのではなく

今までのやり方や考え方ではダメなので
これから新しい世界が来るから、その中でどうやってやっていけるか?
を危機意識をもって進めて行かなければダメなんです。

これは会社も同じです。

社員と危機意識を強く持って。
改革をしていかないと、
世の中の情勢に流されて(世論や広告やプロパガンダに流されて)
一緒に破滅の道に進んでしまうでしょう。

もしも、仲間で危機を乗り越えられたら
そのチームの仲間はかなり強い絆で結ばれます。

ピンチはチャンス!

強いチームを作るには、ピンチが必要なのかもしれません。

だとすると、この未曽有のピンチは最高のチャンスでもありますよね!

 

日本人は元々、こういうピンチを全員で分かち合い
助け合い、乗り越える力を持っています。

今がチャンスです。