深刻な人手不足の解消法?

昨日はトミソーの安全大会がありました。

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トミソーで仕事をしていただいている協力業者様に集まっていただき、 今一度、安全対策について、認識してもらうための会です。 トミソーは今年で設立60周年を迎えます。 60年もやってこれたのは、大きな事故もなく、 この場に集まっていただいている方々のご協力があってこそです。
挨拶でも感謝の意を伝えさせていただきました。

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加藤部長より、昨年一年の事故報告(もちろんトミソーは無事故です)
と、富山県の労災事故状況、来年の安全対策への取組みなどをお話しました。
そして、ゲスト講師に富士火災海上保険株式会社 より大村健二様をお招きしまして
事故を起こす人間の慣れや注意力に関するお話をしていただきました。

無事故で現場を進める。 労働災害をなくすというのは もちろん会社にとっても重要な事です。
それにも増して、 事故を起こさない事により 作業員一人一人を守り、
その家族も守って行く事が一番大事です。

不安全行動による事故は、本人の慣れや知識不足、 怠慢により起こる事がほとんどですが、
それを自業自得と言って、その本人のせいにしてしまってはダメですよね。

作業員さんの家族も含めて、みんなで幸せになっていける。

そうありたいですから。
これからも私が現場に行って、
もしも不安全な行動している作業員がいたら
うるさいと思われようが、絶対に注意しますから。
何回も何回も、直るまで注意しますから。

覚悟して下さい!

さて、 先日、安部内閣で「外国人技能実習制度」の期間延長や制度自体を推進する決定がされました。

要は、発展途上国から労働者を受け入れ、
現在の建設業の深刻な人手不足を補おうというものですね。

私のところにも外国人労働者を斡旋する会社より パンフレットが届きました。
そのパンフレットのご案内より一部抜粋します。

住宅・建築・土木業界において、人手不足は深刻の度合いを増しています。 平成不況・リーマンショック以降、建設業界全体から多くの労働力が去って行きました。 昨今の人手不足に拍車をかけたのは、3.11震災、消費税駆け込み需要、公共工事の 急激な増加が直接の要因ではありますが、根本的には若者達の健全な労働力が、 建築土木業に就労しなくなったことが大問題なのです。このような情勢の中で 健全かつ合法的な、優秀な外国人実習生を受け入れる事業が日本経済の発展に つながると確信し、本事業を推進するお手伝いをさせて頂くことになりました。

との事。
内容を見ると、東南アジア圏を中心に発展途上国(中にはすでに日本よりも発展しているのでは?) にて、若い作業員候補生に日本語と基本的な技能を学ばせ三年間の期限付きで、
日本の建設現場で就労してもらい、
日本の最新の技術や安全管理を学び、 また本国へ戻って、その技術力を本国でも発揮してもらう。
と言うモノ。

確かに、文句も言わずまじめに働く外国人作業員さんを、
(想像ですが安く)建築現場で就業してもらえて 一時的な人手不足はなんとかなり、
発展途上国の技術推進にも約立つ。

素晴らしい事業ですね。

東京オリンピック開催に向けての作業員不足も、これならなんとかなるかもしれませんね。

しかし。
案内文にもありました、
根本的には若者達の健全な労働力が、 建築土木業に就労しなくなったことが大問題なのです。

に関して。
この事業で本当に解決するのでしょうか?

政府は最初っから住宅・建築・土木業界には
今後 日本人の若い労働力を就業させる事は難しいとお考えなのでしょうか?

3K、4Kの代表的な「現場仕事」
住宅・建築・土木は今後日本人の若者からは人気がでないから、仕方がないと・・・・・

もしも この事業で本当に若い作業員がみんな海外からの受入作業員ばかりになり
(きっと給料も安ければ)もっともっと日本人の若者がしたがらない業種になりますよね?
若者離れに拍車がかかると思います。

しかもせっかく育てた職人が、三年で帰っていく。
(三年で一人前に育つかどうか?も疑問ですが)

そんな事してるうちに教える立場の親方が年とって引退して・・・
いったいその技術をだれが教えるの?
親方不在で経験三年未満の外国人作業員ばかりの建築現場?
ひっちゃかめっちゃかでしょう。

本当に根本的に解決するなら。

「住宅・建築・土木に従事する仕事を、若者が魅力を感じる様な素晴らしい仕事にする」

これが大事なのではないでしょうか?

自分達は、お客様に幸せになってもらう家を造ってる。
自分達は、地域の人々に役立つ建物を建てている。
自分達は、その先に住む人々のために役立つ道を造ってる。

そう意義を感じられる仕事にしないとダメでしょう。
何を造るにしても。
実際に手を動かして、作業を進めるのは 現場の職人さんたちです。
その職人さん達が、誇れる仕事にしないと。

日本の将来なんて、発展するわけないと思います。

ちょっと前に紹介したこの写真。
画像 0011
勝手に撮って、勝手に載せてますが・・・ (スイマセン)

トミソーの現場ではありませんが、
この写真 大好きなんです。

基礎工事やってる職人のお父さんが、 きっとどうしても面倒見る事になったのかもしれませんが、
子供と一緒に現場にて作業してるんです。 (本当は安全管理上もダメなんですよ!)

でも 好きな写真なんです。

自分達の仕事を 子供達に自慢できる仕事にしよう!
誇りをもってやれる仕事にしよう。

そして、その背中をみた若い人たちが憧れて 「やりたくなる仕事」にしよう。
それが、お客様も造る人達も 皆が幸せになれるって事かな?
とも思います。

安全大会から ちょっと話がそれましたが・・・
最近思うところであります。

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