「最近　絵描いてないの？」

今、一緒に仕事しているお客さんにこんな事を聞かれました。

もう4、5年前からの付き合いのお客さん。

なんでそんな事聞かれたのかと言うと、

ここ最近　そのお客さんに見せているイメージパースはCGを使ったものが多かったからみたいです。

その前の物件は、

手描きパースでプレゼンしました。

「イヤイヤ、今でも手描きも描いてますよ」

僕がこの業界に入った十数年前、

デザイナーのプレゼンは手描きパースが主流でした。

図面すらまだ手描きが多かったくらいですから。

もうそのころはめちゃめちゃ手描きパースの練習をさせられたものです。

それから5年くらいたったころ、割と安価なレンダリングソフトが出現してきて、

意外と安くCGパースが出来る時代になりました。

それでも1枚5万とか7万とかあたりまえ。

もちろん外注さんに作ってもらいます。

でも自分がデザインしたものがCGで出来上がってきたときは

その精密さとリアリティに感動しました。

「手描きの時代は終わったな・・・」

と、正直にその時は思いました。

それからはもうCGの波がドドーっと押し寄せました。

実際、僕たちでもある程度勉強すれば、

やっぱりある程度のCGパースが起こせるようになり、

みんなこぞってCG描いてましたね。

そのころのプレゼンはCGパースじゃなきゃダメってくらいでした。

しかし出来上がりが均一ですからね。

学校でちょっと勉強してきた人なら、新入社員ですぐCG描けちゃいますもん。

誰が描いても同じものが出来上がります。

で、ちょっと前からくらいでしょうか。

見る側のお客さんもCGパースに見慣れてきたのでしょうね。

手描きパースが喜ばれるようになってきました。

味があるとか言っていただけます。

「あ、そうなのか」　と。

最近は楽しんで描いています。

ちょっと人物を似せて描いたり、わざとお客さんの乗ってる車

を登場させてみたり。

そうすると本当に喜んでもらえるんですよね。

僕からすると、昔は手描きよりもCGの方が上って意識があったのですが、

最近は認識が変わってきました。

シャープな印象で緊張感のあるようなデザインのときはCG

温かみのあるやわらかいデザインのときは手描き

って感じで物件によって使い分けてます。

だから、今でも手描きパース描いてますし、

これからもどんどん描きます。

いつか、パース見ただけで、「アイツが描いた絵だな」

って分かってもらえるくらい印象の強いパース描けるようになりたいっすね。

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