高みを目指す

本日、今年最後の全体会議がありました。
今年もコロナやらウッドショックやら石油高騰やら
やたらと逆境の中ではありましたが、
決算上、最悪の事態は免れました。
最悪ってのは人によって変わると思います。
倒産を最悪とする人も居れば
赤字を最悪とする人も居ます。
その時に置かれている状況によりますが、
私はまだ本当のどん底を経験していない、知らないので
幸せだと思わざるを得ません。
ビビりなので、そうなる前に何かしら対策をとろうと必死にはなります。
その性格をもって生まれた事も幸せかもしれません。
なので最悪は間逃れましたと言いましたが、
たぶん他の人から見たら平気なレベルです。

母親から資金ぐりを引き継いで2年経ちました。
この歳になっても新しい事が学べる環境も幸せですね。
母が引退しまして、
資金ぐりや経営判断は私の肩にかかっています。

経営者が自らこまかな資金ぐりまでやる必要はない
という方もおられます。
もっと事業計画とか、広い視野で物事を観ないと!
キャッシュフローとか来月の資金の心配してたら、大局を見誤る!

そのご忠告も大変うれしいです。
おっしゃることも分かりますが、
私は2代目経営者。
創業者の苦労をしりません。

創業時の経営者なんてみんな明日の支払いも苦労していたでしょう。
私にはその経験がないんです。

銀行さんとの交渉、集金の大事さ。
利益の本当の意味。PLとBSの深い理解。
これは資金ぐりをやらないと分からないと感じました。

将来は誰かに任せるかもしれませんが、
これを今経験できたのは、私にとって大きかったです。
財務的な考え方が身に付きましたし、
それを分かった上で挑戦する緊張感も生まれます。
真剣にやっているから、深く知れる。
本当に幸せな事です。

まだまだ勉強を続けます。

そんな感じで、売り上げと利益を上げるのに苦労した2年を経まして。
財務的な自信が付きました。
悪い意味でね。

 

代表になった当時、びっくりするくらいの借金がありました。
代表になるまで知らなかったんですよね。
実数は控えますが、当時の年間売り上げと同じくらいの長期借入金額でした。
毎月の返済額だけで、年間の営業利益額くらいありました。
経営をしらなかったとはいえ、これは凄いなって思いまして・・・
ビビりなので、とりあえず借金を減らす事に専念します。

数年経ち、借金を半分以下に減らして、
実質(保有不動産価値の実金額)での債務超過状態を抜けた瞬間に
株価は上がるは、銀行さんの金利は下がるは
世の中の仕組みや構造が少しづつ分かってきました。

同じく、財務体制以外にも、人材育成や社員教育、理念の形成など
経営者の勉強会や稲盛塾長の盛和塾で学びまして、
「このままの会社では将来潰れてしまう。
財務的にも事業的にも人間的にも、立派にしていかないと!」
という教え、学びを深めました。

本気でそう思っていたんです。
私がやりたい、やりたくないに関わらず、
そうやって行かないと、大先輩方がおっしゃる利他の経営をしないと
会社は永続しないって。

なので、私もそうだ!と思い込み。
色んな研修を導入したり、いろんな取組も始めたり・・・

そして、そういう未来を目指してきました。

 

 

ところが、今年。
銀行さんとのやりとりや、勉強を経て、

そんなに歯を食いしばって頑張って頑張ってやっていかなくても
うまく財務的に回して行けば・・・
今の事業を守って行けば・・・
今いるスタッフだけでやりくりすれば・・・
節制、節制を徹底していけば・・・

会社は10年、20年、30年  持つなあ

ふと、そう思ってしまったんです。
もちろん、それなりの苦労はします。
でもその苦労は上を目指そう!もっともっとよくしよう!
という苦労ではない。
現状を維持しよう。なんとか切り抜けよう。
という対処的な苦労でしょう。

その場その場の対処をやっていけば、
まあ 会社は持つでしょう。

 

本当にそれで持つかどうか?は問題じゃありません。
「甘い!そんなんじゃ会社は持たない!」とおしかりを受けるかもしれません。
でも、それは関係ないんです。

私の心の中に、そういう「考え」が芽生えてしまったのです。
「あれ? おれが引退するまで、その場の対処に苦労していればダラダラいけるんじゃね?」
って、感じちゃったんだから、
仕方ありません。
本当に出来るか?じゃなく、そう感じたって事です。

もちろん、一瞬の安堵はありました。
あ、行ける、って思えたら
誰だって安堵しますよね。
今までは危機感しかなかったんですから。

でも、その直後、
そういう安堵を覚えた自分を恥じました。

カッコ悪いってね。

さて、
今までは、

仕事とは他を楽にする事。三方よし。
利他の精神。仲間意識、皆で目標を達成する喜びを分かち合おう!

これがマスト。
生き残りの選択肢はない。
経営者として目指すべきだ!

あるべき論だったんですね。
それを信じてきたんです。

今、私の目の前には二つの選択肢が現れました。
「人間的にも、仲間としても。会社としても、上を目指す経営」

「とりあえず現状維持、おきた問題に対処していく経営」
です。

選べるんです!
※以前から選べたんでしょうけど、これはあくまで私の頭の中の話です。

資金繰りを実践して、キャッシュフローが分かり、
会社の財務のシステムが分かったおかげです。

選べる!となった時。

やっと自分の本心から「どっちの未来を獲りに行くか!」
を決められました。
本当に私は幸せです。

 

心の底から「みんなと上を目指す経営」がやりたい!と思いました。
いや、もともと思ってたんでしょうけど、
選択肢が出た事で、「あるべき論」で自分もやらされているのか?
それとも心からやりたい事なのか?
長く学んでいるうちに、このモチベーションや衝動がどこから来たものか?
分からなくなっていたのかもしれません。
(他人様からしたら何を今さらって感じでしょうね)

反対意見の方には申し訳ありません。
私に「今は現状維持が正解だ!」とか「理念の統一とかよりもお金だ」
と言われても動じません。
だって、自分がやりたい未来なんですもん。
きっと社員と共に歩んだ先に、社員も幸せになれる!
と心から目指したい未来なんです。

正解とか不正解じゃないんです。

現状維持という正解もあるでしょう
信賞必罰という正解もあるでしょう

正解への選択肢がいくつかあるなかで

それを選んだまでです。

さて、
来期のスローガンを「高みを目指す」としました。
必死に考えてこれですよ。
いろんなかっこいい言葉も思い浮かびましたが。
普通ですよね。当たり前の事です。
今まで何十回も何百回も言ってきた事です。

でも、
今までなら多分「高みにあがる」がスローガンでした。
上がらないと生き残れないと思っていたから。

今は、皆で目指そう!でいいんです。
目指していると、ここ最近の私の様に学びもあります。
新しい事へのチャレンジもできます。
人それぞれ、自分の力にあった目指し方が出来ます。
その目標を皆で共有出来ているという事が大事です。

 

えー
現状維持でいいじゃん!
無理してトライして失敗したらどうすんの?
って考え方の方も居られるでしょう。

分かります。分かります。
私も一瞬そういう考えが沸き起こりましたから。
楽ですもん。

でも
もっといい未来が必ずあります。
断言します。
ここは分かって貰えるまで伝えるしかないです。

高みを目指します。

 

具体的に3点
・人間的な高み
・チームとしての高み
・会社の(ブランディング)の高み
の三つを来期から私も関わりながら進めて行きたいと考えています。

陰口をたたかれるかもしれませんが
やるって言ったらやります。

宜しくお願いします。

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