認知と共感

プロゴルファーの松山英樹さんが、先日PGAツアーのマスターズを制したと
テレビやネットなどでたくさん目にしました。

素晴らしい!!

事なんでしょうけど、実は私、全くゴルフをやらない、見ない
なので、本当のところその凄さが分かってなかったりしています。
それでも、日本ではゴルフは人気で、トップニュースで扱われていました。

さて、みなさん。
レーシングカードライバーの佐藤琢磨という人物をご存じでしょうか?
世界3大レースと言われるインディ500レースに2017年アジア人初の優勝を果たし
なんと昨年2020年は二度目の優勝を果たしました。

せっかくなので写真を載せておきます

 

500マイル(約800キロ)をドライバー交代無しで、アベレージ速度300キロという
レーストラックを一人で走り切る。
過酷極まりないクレイジーなレースです。
104回続くレースの歴史の中でも2回勝った人は世界で20人だけ。
現段階で世界トップクラスのドライバーと言って過言ではないでしょう!

皆さん、ご存じでしたか?

ほんのちょっとはニュースになったんですけどね。

 

2017年の初優勝の瞬間は月曜の早朝にも関わらず、娘と二人で
大興奮して、最後の数周はテレビの前で「抜かれるなー」と大声で応援していました。
最終周まで2位と接戦で大バトル。
強敵のエリオカストロネベスを制しての優勝ということもあり、本当に感嘆の一言です。
チェッカーの瞬間は家族が起きるほどの大声で「ぅおっしゃー!!!!!!」
と叫んで二人で感動の涙を流しました。
本当にスポーツは感動を与えてくれます。

昨年の優勝も生放送で観ましたが、最後の3周で他車がクラッシュして
イエローコーション状態でのチェッカー
(イエローコーション:クラッシュ車両を片付けている、デブリを撤去している等の時間、全車時速80キロ制限になり追い越しやピットインが禁止になる状態)
他車がクラッシュし、イエローが出た瞬間、ほぼ琢磨の優勝は決まりました。
その寸前までやはりバトルしていましたが、
最後のチェッカーは琢磨を挟んで2位と3位のドライバーが並んでゴール
500マイルを走り切った琢磨を讃えての行動でした。
トップドライバーはみなジェントルマン。

(※例年は10万人以上が詰めかけるイベントですが昨年は無観客開催)

 

このシーンも感動しました。
イヤー本当にスポーツって感動を与えてくれます。

 

余談ですが、このインディ500、無観客でやると大赤字だそうです。
しかし、100年以上続く歴史、この一大レースの為に準備をしてきたドライバーやチームからすると、コンペティションが無くなるということはかなり悲しい事です。
赤字でも完全無観客でコンペティションを開催した主催に拍手!

 

 

どうです?
ちょっと興味がでませんでしたか?
まだまだ書き足りないくらいですが、
私の想いとか、感動が少しは伝わったと思います。

レースの事は詳しくないし、ましてやインディ500なんて知らないし、
佐藤琢磨はもっと知らない。
もともと、日本ではモータースポーツが盛んではなく
一般の人に認知されていないので、
その凄さも感動も伝わりにくい。

ゴルフは参加人口も多く、人気も高く、
民放テレビで日曜午後に生放送されています。
広く認知されていると、感動や共感が産まれやすい。

人間って
「自分の知らない世界(認知していない世界)の出来事には共感しずらい」
んです。

しかし、
いま、私のブログで佐藤琢磨を知った方は
「私」を通して認知が広がり、多少の共感を得たと思います。

認知と共感

このブログを読んで頂いている方は
ある程度は私を知っていらっしゃる方でしょうし、
私がモータースポーツが大好きで、情熱を注いでいる事も知っているでしょうし、
もしかすると
私の高校3年生の娘が、モータースポーツの世界に入るため
イギリスの大学のモータースポーツ学科への入学を目指し、
日本人女性初の新卒でのF1チーム就職を目指し
ゆくゆくは世界でも女性初のF1チーフエンジニアを夢みている事も
ご存じの方もおられるかもしれません。

また共感度合いが増えました?

そのスポーツ含め対象の事を興味をもってもらい共感できる様な認知を得る
そのきっかけは、知っている人から入る情報やストーリーに左右されるということです。

 

 

さて、以上の前置きがありまして、(前置きが長い!)
言いたいことが2つあります。

まずはマーケティングの話。

何か新しいモノを買う、初めてのアーティストのライブへ行く、期間限定の展覧会に行く、
初オープンした店で食べる、新作映画を観る、初めて車を買う、引っ越ししてアパートに住む、
初めて家を建てる。
など初めての購買行動は必ず事前情報を得てから、その行動に出ますよね。
信頼のある人や知っている人から聞いたり、ネットの口コミを調べたり。

これ全て認知の過程を得て共感できたから(もしくは共感できそうだから)、行った行動です。

問題はどこから(誰から)認知された情報なのか?

ここが大事で、
多くの人は「皆が言ってる。皆が買ってる。皆が観てる」
という大衆心理から認知を得て、共感をし(共感するために)
行動に出ます。

ネットバッシングなどもこの部類に入りますが
この話をしだすと、かなり長くなるので止めておきます。

まあ、
最近はそういう大衆心理はマスメディアが操作している(これ事実)
を世間の人もだいぶん認知されてきたので、
それぞれの人がどこから(誰から)の情報を信じて、
行動するか?を考える様になってきました。

それはものすごく大事な事で、
どういう部類の人から共感を得られるか?
も大事です。

私達の様に商売をする人は発信者となります。
私達をどう認知してもらえるか?
でお客様や消費者層の方々の共感が得られるかどうか?
が決まります。

共感を得られた方と言うのは、中身を知って納得してもらっているので
ミスマッチが少ないです。

いかに共感を得られるために、自分や商品を認知してもらえるか?
が大事だと思います。

なので、やみくもに「いい商品です!いい技術です!」
と言っても、言ってる人の認知がないと誰の共感も得られませんよね。

マーケティングにも応用できるのが
ここで、私の事を多少なりとも知ってくれている方へ
私が佐藤琢磨をプレゼンすれば、
全く知らないネット記事で佐藤琢磨の文章を読むよりも
興味がわくと思います。

もっと深く掘り下げたいのですが、
一つ目は、まずはここまで。(いつか深く掘り下げるかも)

2つ目の言いたい事は、(どちらかと言うとこちらが大事)
「相手の大事な事でも自分の認知外だとその大事さが分からない」ということです。

ゴルフが大好きな方のマスターズの松山英樹さんへの思いの深さは
私の知る由もないんです。
ただ、その方は私のインディ500の佐藤琢磨への思いの深さも絶対に伝わりません。
共感してもらっても、応援してきたり、見守って来た時間に追いつけることはなかなか難しいです。(不可能ではない)

しかし、松山英樹、佐藤琢磨、どちらが上!という話ではないんです。

それぞれのストーリーに共感している人がいて、感動を貰っている人がいる。
相手の感動を感じることは出来なくても、理解をしないといけません。

自分の認知の及ばないところにも素晴らしい世界が広がっていて、
自分とは趣味趣向や興味のポイントが違って
つまらなく感じる世界にも素晴らしい世界がある事を理解しないといけません。

そうすれば「マウントをとる」なんて言葉はなくなるはずです。

日本ではモータースポーツよりもゴルフの方が知られているから
ゴルフの方が素晴らしい!
とか、そういうのは関係ないんです。

モータースポーツなんて、エンジンとか車の競技じゃねえか
あんなのスポーツじゃない!
という意見の人とも話をしたことがあります。

良く知らずに、その対象の文句を言うことは本当にやめた方がいいです。

それが多様性!

自分では良さが分からないけど、その人には大事にしている事なんだな
と理解する事が大事。

もしかすると深く認知すると共感できるかもしれませんから。
(ほとんどの場合、きちんと認知すると共感できる)

 

と思います。

マーケティングと多様性の2点。

考えのアプローチは真逆ですが、
最終的には行きつくところは 「認知されることによっての共感」です。

最近、個人のSNSを使って
この認知と共感をいろいろ試しています。
※今日のブログもある意味その一環

ブログ3回分くらいの文章量になってしまいました。

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