月別アーカイブ: 2021年3月

真似が出来ないこと

唯一無二という言葉があります

他に真似のできないという事です。

これを持っている人や集団や地域は強いですよね。

その唯一無二が、技術であったり、
出来上がった製品や景色や作品であったりします。

例えば、
人間国宝に選ばれる様な伝統芸術を身に着けた人や
その人が作る作品。
景色で言うと、日本一の落差を誇る富山の称名滝。

この「他に真似のできない」を実現するには
時間や歴史が必要になります。

人間国宝の人の技術に追いついて、それ以上になろうとしたなら
その方が培ってきた修練の時間を越さなければなりません。
寝ている暇もなく修練を積んでも、国宝も同じくさらに修練を積み続けます。

称名滝は立山から落ちる雪解け水が長い年月をかけて
岩を削って出来た落差です。

それこそ、意識して造れるものではありません。

また、
世界各地に残る歴史上の土地やお城や遺跡は
そこに過去起きた事象のために唯一の場所になったわけで
それこそどうやっても覆せません。

そこに価値をいかに見出せるか?
が、今後私達は大事にしていかなくてはいけないと思います。

 

改めて、
トミソーに置いての唯一無二ってなんだろう?

創業70年の歴史

その中で、
ゼネコンさんや官庁さんから工事を任されて
その仕事を大きくして会社は成長してきました。

今でもお仕事を頂いていますが、
それには長きにわたり得てきた信頼があると思います。
事故を起こさないという事はもちろん、
きちんと仕事をする、きれいに仕上げる、
工期を守る。

当たり前の事かもしれませんが
そういう事を70年もずっと続けてきたことは
唯一無二の力と言えると思います。

また、
店舗の仕事に関しても
個人開業のお客さまの資金相談や事業計画まで
一緒に組み立てて、絶対に潰れないお店を創る!
という取り組み。
これも、たまたまチェーン店の仕事がなく
個人のお客さまの仕事を大きくしていった中で
どうやったら、お客さまの役に立てるか?を試行錯誤してきた
この10年の積み重ねがあっての事。
これは、今から真似しようと思われても、追いつかれるのに
10年かかるでしょう。
その間、私達も前に進んでいます。

こういう力は時間が味方になってくれます。

そして、その価値をちゃんと認識して
きちんと自分達の財産として大事に育てていく事が必要です。

 

トミソーは今年で創業70周年

 

もっともっと歴史を積んで
真似のできない会社にしていきます。

人は変われるか?

先週のブログの続きみたいになりますが、

 

人が人生や仕事でいろいろな経験をしていく中で
いろいろな段階を踏んで成長していきます。

きっと、ずっと順風満帆でなんの悩みや問題もなく
生きていける人はいないでしょう。
(逆にそういう人は成長できない)

成長していく階段を上がっていく途中の踊り場のような
壁や落とし穴はいくつもあります。

それを乗り越えて乗り越えて
やっと立派な人間に育っていきます。

その人の人格や人間性まで変わる事もあるでしょうが
それはよっぽどのショックがあってでしょう。

階段を上っていく段階で変わるのは「考え方」だと思います。

私のいう「人は変われる」と言う意味は考え方が変わるという事。

そして、その大きな要因は周りの人でしょう。

人に刺激を受け、学び、考えて
考え方は変わります。

一人で考えていても、その人の「考え方」の中からしか答えは出ない。
新しい気づきや刺激があるはずもないのです。

 

そう考えると、
どんな意見を言われようが、厳しい指摘を受けようが
全ての周りの人に感謝ですね。
自分の「考え方」をよりよいものにするために
気付きや刺激を貰えてるのです。

そのおかげで成長できてる。

たとえ理想とする未来像が違う人でも
やはり話を聞き、相手を尊重する事が大事ですよね。

 

人は変われます。

ちょっと話は変わりますが、
その前提で考えると、
過去の過ちをずっと責め立てることも間違っていますね。

10年前の考え方でやった行動が
今の自分が見ても間違っていたと感じることは
多々あります。
赤面するぐらい反省していますし、
後悔している事もあります。

だから、今はそれをしません。

他人に対しても同じように考えるべきですね。

過去、こういう事をしたやつだ

という気持ちも分かりますが、

 

人は変われます。

そう信じて、
どんな相手にも敬意と感謝をもって
生きていく事が大事だと

 

また最近感じています。

成長する過程において

私の前職は大企業と言える会社でした。
店舗設計、施工の会社でして、当時で全社で500人以上の社員がいました。
私が新卒入社で配属された名古屋本部で200人くらい。

同期は全社で40人。
名古屋本部で10人。
同じフロアの同じ事業部では私とT君の二人が同期入社でした。

良いライバルでもあり、プライベートでも遊ぶ友人でもあり。

切磋琢磨しながらお互い頑張って仕事をこなして
成長したい!と躍起になっていましたね。

そんな2年目の夏に、T君はたまたま自分の課にて請け負う事になった
難しい現場を任されます。

ちょうど名古屋駅のツインタワーの建設中。
そこに入る高島屋の中のテナント工事の現場です。

その年の安全推進モデル現場とか何とかに指定されてて
モノすーごい厳しい管理体制

多分、日本で一番厳しいゼネコンさんの、
その年で一番厳しい現場だったでしょう。
日本で一番って事は、当時でも世界で一番と言えるでしょう。

現場入工前の提出書類だけで山の様になってました。

2年目でそれを任されることは、羨まくもあり
大変苦労しているT君を見て、俺じゃなくて良かったと思う気持ちもあり・・・
複雑な感情でしたね。

まあ、その大変な現場をなんとかこなしたT君

現場が終わってから、自信がついたのか
ちょっと感じ?態度?が変わりました。
僕に対してって訳ではなく、

新人の初々しさがなくなり、
「俺、出来る人」感が感じられる様になりました。

私だけがひがみで感じていた訳ではなく
私の上司も
「Tは今、成長の階段の踊り場にいるな。
まだまだ出来てないのに出来ちゃってると勘違いしちゃうんだよな。
この踊り場に居ることに気づけて、また階段を上がれないと
成長スピード落ちちゃうんだよね。」
と言っていたのを覚えています。

その当時の私は、あまりよく分からず、
そんなもんかと思っていました。

私も翌年、勘違いの大馬鹿野郎になりました。

3年目。
大規模店舗立地法の改正により
ショッピングセンターの出店ラッシュになりました。

忘れもしません。
ものすごい仕事量。
いまなら完全にブラック企業。
完全アウト。
労働基準監督署ものです。(当時でもアウトかも)

土日出勤当たり前、毎晩終電で帰ってました。
ただ、3年目の私はちょうど仕事も一通り覚えて、
ちょっと自分に任されることが増え、裁量も持たせてもらい(忙しかったからもある)
凄く楽しく仕事をしていました。
まあ、今年一年だけのバブルって分かっていたこともあり
会社全体が何か変な高揚感に満たされていましたね。

で、勘違い野郎になってまして、
上司に断りなく自分の判断で帰宅したり、
上司に叱られても
(いや普段これくらいの仕事量をこなしているのに、
そんなちょっとのことで怒るなよ)
と腹の中でふてくされたり

俺、こんなにやってんじゃん!
俺がいなくなったらこの課は回らないよ!

と勘違い大馬鹿野郎のドツボにはまってました。

仕事でちょっとしたミスをして、
上司にカバーしてもらい、上司のありがたさを感じ、
2ヶ月くらいで勘違い時期を終え、
その後はまた真摯に仕事をするようになりました。

お陰様で、
どんどん任せてもらえる仕事が増えていき、
裁量も増え、
そのうち、ある程度自由に仕事をさせてもらえる様になり
部下を持つようになりました。

そのころには会社や上司への感謝の気持ちを持つようになりましたね。

途中でもいくつもの踊り場を経験しましたが
都度、上司や会社へ感謝する気持ちが
自分をまた成長させてくれたと思います。

T君ですが、
私の感じる限り、なかなか踊り場から上がれてない感じでしたね
やめるまで部下がつかず、役職もつきませんでした。

新入社員が陥る事ではなく、
これは何年たっても言える事だと思います。
私も何度かあったなあ・・・

と思います。

感謝の気持ちを忘れずに、
いつまでも謙虚であり続け、
上司や先輩からの進言を真摯に受け止め
成長し続けたいものです。

あ、
T君とは住む所も違いますが
今でも連絡をとりあう仲です。

主体性とイノベーション

ちょっと前の事ですが、
娘の高校のPTA委員会に出席しました。
一応副会長などをさせて頂いています。

娘の高校は、自分がいうのも何ですが、
問題児の多くない学校で、指導方針なども
結構生徒に任せているのが伝わる。
その中で育っている娘からの話がとても面白いんです。

毎年、卒業する3年生を送る予餞会という行事があり、
在校生が各クラスに分かれてステージで演劇やダンスや歌を歌います。

今年はコロナの影響で、体育館で集合しての予餞会が中止になったそうです。

そして、生徒会からでた案が「動画」

先生の協力もあったと思いますが、
それを学校の生徒が見れる公式のSNS?ネットワークにアップロードして
3年生も含め、いつでも見られる様にしよう!

となったそうです。

そして娘も毎日の宿題もあるなか、
予餞会の準備や撮影などを行い
かなり忙しい日々を送っていました。

見せてもらった動画は、私の想像していたものとは全く違っていて、
そうまさしく「YOUTUBE」
ただ歌っている画像を流すのではなく、
音楽、効果音、変なミニドラマ、編集、文字入れ、画像エフェクト、合成・・・

もうこの世代の時代への対応力は半端ないですね。

 

全クラスの動画も娘の解説付きで観させてもらいましたが、
動画のクオリティは置いておいて、
それは素晴らしいものでした。

コロナで予餞会が中止になった。
ならば動画で3年生を送り出そう。
せっかく動画を創るなら、いま一番楽しめるモノを創ろう
それを生徒たちが考えて、自ら改善やアイデアを出した結果でした。

これは、先生から「やれ」と言われて出来るモノではないですね
(先生のフィルターがかかってたらあんなおちゃらけは無理だと思える内容)

生徒たちが3年生のために、限られた条件の中で
どうやったら最高の送り出しが出来るだろう!
と自主的に考えた結果、ステージでの予餞会ではありえなかった
動画が出来た。

まさにイノベーションの瞬間を見た気がしました。

やらされ仕事では、
「いつもの予餞会を動画で撮って、たらたら流せばいいじゃん」
となっていたでしょう。
先生のチェックが入ると、ふざけた事も出来ないし。

ある程度の裁量権を与えてあり、
その中で自由に出来る。
そして、共有の課題「コロナ」という逆境に向い、
仲間で力を出し合い、新しいモノを生み出す。

自主性を重んじる校風のおかげでイノベーションが起きたのでしょう。

 

まあ、先生が裁量権を生徒に託せるのは
もともと問題児が少ないって土壌もあるかと思います。
(多分、ココ一番大事かも)

そんな話をPTAの委員会で発信しました。

家で、子供に主体性を与えているだろうか?
「宿題終わった?」ではなく
つい「勉強しなさい!」って言ってないだろうか?

これは会社でも同じなんですよね・・・

問題児が少ない(皆の考え方のベクトルが同じ方向に向いている)土壌を作り
仲間に裁量権をもってもらい、
主体性をもって取り組んでくれれば
仕事が志事になり、
イノベーションが起こる。

イノベーションは一人では起こせません。