日別アーカイブ: 2019年12月8日

東京IFFT&BAMBOO EXIPO  名古屋店舗クリニックレポート

また以前の出張のレポートです!
勢いづいている間にブログに起こします。

11月22日(金)に東京ビッグサイトにて開催されました
IFFT interior Lifestyle Living を視察に行きました。

この日は富山は晴天だったのですが、始発で東京に着いたら
めっちゃ寒かったです。もう富山より寒いんじゃないかってくらいでした。

IFFTは初めて来ました。
富山からも友人が2名 ブースを出店してましたし、
いつか行きたいと思ってまして、
たまたま夜に名古屋で所用が出来ましたので
頑張って東京経由、名古屋行き!!

という強行スケジュール。
開場時間には会場に行きましたが、既に沢山の人が来ていました。

とりあえず、入り口すぐにあった富山を代表する銘木やさんであり
友人でもある米澤さんのブースへ。
興味ある方がたくさん話をしておられましたね。

IFFT interior Lifestyle Livingというくらいですから
店舗デザインばかりではなく、インテリア関連のブースが多かったです。
そして今年はオフィス特集という事もあり、オフィス関連の商品が目立ちましたね。

オフィス関連以外にも、完全にトレンドの主流になっているのが無垢の木材使用でした。
最新トレンドではなく、完全に主流。

もうそんなブースばっかりで、独自性や違いがあまり分かりません。

無垢材のブースでおなか一杯になります。

そんな中、なんと倉俣史郎さんの椅子の展示が!
超かっこいい!
私はリアルタイムで倉俣史郎さんの作品には触れられませんでしたが
近藤康夫さんが大好きで、その近藤さんが倉俣さんのお弟子さんという事で
やはりデザインの方向性は似ていると感じます。
その中でも近藤さんは力強さを感じますし、倉俣さんは繊細さを感じますね。
80年代のモダニズムデザインを感じます。

また、有名デザイナーがテーマを決めて
インテリアを提案するというブースがありまして、
今回は再生材を利用してのリユースインテリア。

これは断熱材の工場ででた破片を再利用したベンチ。
実際に綺麗な円形にするのは苦労するでしょうけど、十分使えます。
他にも、素晴らしいアイデアの家具やインテリアが展示してありました。

 

 

そして、2件目の友人出店のブースへ。

富山を代表する銅板作家の折井さん。
そのブースで偶然富山から来ていた、平野さんと伊藤君と遭遇。
東京ビッグサイトなのに、ここだけぐっと富山臭(どんな匂いだ!)が強かったでしょうね。

写真は撮り忘れたのですが、
他にもいくつか参考になるブースがありました。

そこにはトミソーがこれからやって行きたい事業に関する事を
ちょっと違う業態でやっている会社もあって。

やっぱり日本初!という先駆者の市場優位性、他社参入障壁の高さは魅力的です。
ナンバー1かつオンリー1を自社でできれば、社員を幸せにできます。
狙います。

 

さて、会場を出まして、雨の中 ゆりかもめに乗り、
もう一つの会場へ。

BAMBOO EXIPO 2019 の会場に行きました。

会場も複雑でしたし、出店ブースもIFFTよりも少ないのですが
どちらかというと店舗内装に関連した出店ブースが多く、
実際にこちらの会場の方が長く滞在しちゃいました。

色々と話し込んで、面白い素材にも出会えました。

 

夜には名古屋に移動しないといけないので
後半ゆっくりと回れませんでしたが、収穫はありました。

 

IFFTでは、素材としては、主流のトレンドを感じ、
新しいビジネスのヒントを得ました。

BAMBOO EXIPOは、まだまだ発掘前の新しい素材と出会えました。

やっぱり定期的に富山を出て、最新に触れないとダメですね。
凄くいい刺激を受けます。

うちのスタッフにもどんどん出ていってもらって、新しい事を吸収してもらいたいと思います。

さて、お昼ご飯も食べずに、2会場を見て回り、
品川から一路名古屋へ向かいます。

名古屋は、JCD(日本商環境デザイン協会)の中部支部会議に出席するためです。

JCDの中部支部会員になって10年以上経っているのですが、
支部会議に出席するのは初めて。

北陸での個人的な目的があり、今回会議に出席しました。

まあ、前職が株式会社スペースの名古屋本部でしたし、
退職時にこのJCDに誘って頂いたのもそのスペース時代の恩師でした。

北陸デザインフォーラムで、中部支部の数名の方にはお世話になっておりましたし、
半分くらいは知っている方ではありましたが、
やはり、発表するときはドキドキしますね。

他の方も皆さん賛同して頂きまして。
本当にほっとしました。

まだ正式に発表は出来ませんが、
来年、会社の事業とは別の活動をスタートさせる事が出来そうです。
私の3つある夢の一つを実現させるための第一歩です。

その後、「せっかく木村が名古屋へ来たんだし、飲みに行くか!」という事で
私の夕食に皆さんでお付き合いして頂けました。

まあ、私が名古屋で仕事していた時には想像できないぐらいの大御所さん達が揃っています。
そして前職の上司も同席しています。

なんだかスペース時代の緊張感も久しぶりに感じましたが、
大変楽しい夜を過ごさせて頂きました。

 

翌日は、夕方まで時間をとっていましたので
名古屋店舗クリニック。

栄や東山を回ろうかなって考えていましたが、
昨夜の宴席で話題になったお店に行くことにしました。

その前に、やまなみ線に乗り、駅を降りてすぐのショッピングモールへ

イオンモール名古屋港店。
オープンした当初はポートモールという名称でしたね。

スペースはもともとショッピングセンターや
ショッピングセンターに入るテナントさんの仕事を中心にしていました。
私も名古屋にいた時は仕事のほとんどがショッピングセンターの中のテナントを手掛けていました。
全国のSC(ショッピングセンター)を巡る日々。

ポートモールが出来たのは確か私が入社して3年目だったと思います。
関東の方に「モール」というものが出来たよ!とは聞いていましたが
中部圏内ではこのポートモールが初めての「モール」形式のSCでした。

ここもテナント工事で入りましたが、写真で見た「アメリカ」がそのままここにある!と
感じたものです。
この時は、日本全国にここまでモールが広がるとは思いませんでしたね。
印象は、「光熱費かかりそう!」って思ってました。

実際に以前のSCタイプよりも光熱費かかってるでしょう。

ところが今ではモールにあらずんばSCにあらず

というくらいのモール率の高さです。

通路が狭かったり、動線が複雑だったり、通路が暗かったり
モール天井がテントで、半分外みたいな作りになっています。
完全に当時のアメリカ型のモールを踏襲したのでしょう。

イオングループとしてもまだ日本で数件目のモールだったのでしょうね。
今の判で押したようなイオンモールとは違います。

これ以降、日本に合う形に進化して、
今の金太郎あめの様な画一化されたモールになったのでしょうね。

中の写真は撮らなかったのです。

記録に残そうって思えなくて・・・

テナントの顔ぶれは記憶とはずいぶんと違ってましたが
19年前から雰囲気は大きく変わってませんでした。

受ける印象が当時は「最新!」と思いましたが、
今は「古い!」と感じました。

 

次に、移動しまして「ららぽーと名古屋みなと」へ

この近辺では一番最新のモールです。

蔦屋書店もあります。
代官山のタイルは残念ながら使われていませんでした。

テナントの顔ぶれもいいですよね~

いいテナントが入ると、デザイン性が上がるので全体的に空間が良くなります。

それにしても、富山でもおなじみのテナントも入っているのですが、
それも良く見える。

デザインもそのテナントの新しいバージョンですので基本的に同じなのに、
なぜららぽーとの方が良く見えるのだろう。

と、ぼーっと考えながら歩いていまして、
一応自分なりの答えが見つかりました。

共通通路幅と天井高のバランスが秀逸だと感じました。

通路幅が広いんです。そのくせそこまで天井高が高くない。

最近のイオンモール系のSCは特に1階の天井高が高すぎると感じます。
天井高が高いと、おのずとテナントの壁面の面積が増えます。
商品を並べる高さって、人間の視線や身長の関係で、頑張っても3Mがいいところだと思います。
商品を並べる壁の3Mより上はただ空く空間ですが、
そこをどう上手くデザインするか?が店舗デザイナーに求められるのですね。

ここが上手いデザイナーが作ると、お店は全然良くなります。

天井高が高すぎると、その上手い・下手が出やすいのだと感じます。

実際に難しいのですよ。そこをどうするか?
だいたいのデザイナーは、そのお店の意匠に合わせてデコデコに造りこむんです。
そのお店の空気感を最大限出そうとします。
もしくは、クライアントがデコデコを要求するのかもしれません。

私の答えは商品より上の壁は「超シンプル」だと思っています。

勇気要りますけど、この難しさが分かっているお店は、カッコよいです。

 

ららぽーとはその難しさをうまく緩和しているんですよね。

そうするとお店は全体的に良いデザインになる。

そして通路幅が広いと、お店を遠くから見られるので、
お店の全体を見やすくなる。

また、人が通路にごみごみっとたまって見えないのでかな?

全体的に印象がよく感じます。
お客様も良く入ってました。

昼食はここで頂きました。

 

 

さて、最後に今日の本当の目的地。

アピタ東海通
ではなく、今ではメガドンキ!

ここは私が入社3年目にできたアピタだったと記憶しています。
大店立地法の改正に伴い、日本中に大型店舗がたくさん出来た年です。
スペース名古屋本部の売り上げも前年比1.5倍になった年てしたね。
(人数はそんなに変わらなかった)
もう今なら完全にブラックです。
でも、3年目で自分で1物件を回せる様になって、たくさんお店を創れて、
そして、今年1年がラッシュの年だからという事もあり
お祭り騒ぎと言うか、高揚感というか、
とにかく楽しかったです。めちゃめちゃ働きました。

そんな時に、テナント工事ではありますが、私も関わったSCです。
しかもアピタはスペースが全体設計を行っていました。

アピタは自分たちが創っているという自負がありましたね。

そんな事を、昨夜の宴席で話していました。
それがメガドンキになったのを、「まあ見てこい」と言われました。

何と言うか。

膝から崩れ落ちそうになりましたよ。

言葉もありません。
何を言いたいか?は分かると思います・・・

 

ゾーニングとか、デザインとか。
もう私達の仕事 店舗デザインって何?
って思いますよね。

 

でもね。
お客さん、沢山入ってるんです。

面積割合で言えばららぽーとよりもお客様の密度は高い。
しかも、ららぽーとはデートで使えるロケーションで、買い物目的でないお客様もたくさんいました。
買い物袋を下げてない方の割合が多い。(私みたいな人もいるしね)

メガドンキにいる沢山の方の目的は100%買い物です。
私みたいにカゴを持っていない人の浮いていること!

どう考えても、アピタ東海通の時よりも客層は変わっていますが
お客様は入っているでしょうし、売上も上がっているでしょう。

宴席で前職の上司が「これも一つの答えだよ」と言っていました。
その方は直接アピタのデザインプロジェクトに関わった方ですから、
私以上に思うところはあったでしょう。

 

この店には・・・20分くらいいたかと思います。
なんか落ち着かなくって、胃がキリキリしてきて
自分なりの答えを見つける前に出てきました。

 

「これも一つの答え」というのも納得は出来ます。

しかしまだ「これからの日本の店舗デザインは、どうあるべきか?」
を自分なりに答えを見いだせていません。

いいお店ってなんなんでしょうかね?

もっともっと勉強して、もっともっと学んで、
もっともっといろいろと見て。

自分なりの進む道を確かなものにしないといけません。

そして、日本にいいお店をたくさん作っていきたいですね。

日本のお店が繁盛すれば、日本が元気になる!

まだまだ頑張ろう!って感じた2日間でした。

長文レポート終了です。
疲れました・・・