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今起きている事象は全て自分の未来の為に起きている

採用活動を含めて、会社経営をしていると
沢山悩む事があります。

人の人生に関わる事。
人の人生を左右する事。

そういう決断をする場面も出てきます。

トミソーの経営理念の本流に流れる芯は「三方善し」

「世間善し 買い手善し 売り手善し」

昔の近江商人の理念です。

 

自分のする決断。
辛い決断をしなくてはいけない時もあります。
相手にとって善い事だろうか?
三方すべてに善しと言える事だろうか?
と悩むんですね。

「今起きている事象は全て自分の未来の為に起きている」

は、今年の4月にお話を聞いた白駒ひとみさんの言葉です。
ノートにメモってありましたのを
最近見返して、目に飛び込んできました。

そうか。
今はつらい事かもしれないけど、
きっと相手の未来には希望が持てる事なんだ。
と捉えることが出来る様になりました。

身の回りに起きるどんな事象も自分の捉え方次第。

自分も含め、相手も前向きに捉えられるように。

未来志向で生きたいです。

欲しい情報しか入ってこない

昨日から高校PTA連盟の全国大会で仙台に来ております。

PTA会長という役職を仰せつかうと、
こういう行事にも参加しないといけないんです。
コロナ過が明けていろんな行事が再開され、大変ではありますが、
久しぶりに仙台に来ましてそれなりに満喫しています。

高校野球の決勝戦、残念ながら仙台育英高校は準優勝でした。
もしも仙台育英が夏の甲子園を二連覇でもしたら
仙台の街はお祭り騒ぎで居酒屋とか割引があるのでは?と期待していましたが
慶応が優勝しました。
慶応高校さんおめでとうございます。

高校PTA連盟全国大会の最後の講演は仙台育英高校野球部監督の須江航氏のお話でした。
決勝が終わってすぐに仙台に戻っての講演だったそうです。
雨で順延だったらビデオ出演だったとか。
生でお話が聴けて良かったです。

普段は2時間くらいかけてお話されるくらいの濃い内容を
足早に1時間で伝えてくださいました。

沢山の示唆を与えて頂きましたが
その中でも印象に残っているのが

「人間は欲しい情報(知りたい、聞きたい)しか伝わらない」

というものでした。

こちらがいくら「これが大切だから」と思って
一所懸命に伝えようとしても
相手が「必要ない・要らない・分からない」と思っている事は伝わらない。

確かに!

と思ってしまいました。

なぜ、この話が大切なのか?を共有している相手には自然に伝わります。
向かう方向性が違う人には根本的に大切なものが違うので伝わらないですよね。

なかなか自分の想いが伝わらないなあって人には
こちら側の「大切」を伝える前に、相手の「大切」を聴く事が重要なんですね。

そこから、糸口をつかんでいく。

聴く力。

私が苦手な事です。
これは私が得意な「想い」とか「情熱」とかでなんとかなるものではなさそうなので
訓練で頑張って得意にしていくしかないです。

自分の「大切」を伝える前に
相手の「大切」を聴き取る力。

傾聴力とでも言うのでしょうか。

どこかの国の首相も同じこと言ってましたね。

肝に銘じて訓練していきます。

 

 

今年の令和の武者修行を終えて

一昨日(8月19日)まで4泊5日の新入社員登山研修に行って参りました。
名づけて「令和の武者修行」
始まった時は平成の武者修行でした。
今年で7回目を迎えます。

今年は全国から20名の中学生の応募があり
有志の集まりである「一般社団法人百年示道塾とやま」の参画企業5社から
12名の新入社員が参画し
帯同社長、ガイドを併せると40名という大所帯での修行でした。

まずは、毎年思う事ですが、
大きな怪我も事故もなく終えられた事に安堵しています。
登山ですから擦り傷、筋肉痛などはあります。

初日は初顔合わせの若手たちと子供達。
なんとも言えないよそよそしい空気の中で始まります。
しかし、大自然に挑み、共に苦難を乗り越え、励ましあい、笑いあい、
小さな一歩を重ね、その結果が大きな成功に繋がる。
一人では絶対になしえなかった事を、仲間が居たからやり遂げられた。
「本当の達成感」を共有した同志になった若手社員と子供達。
3日間の登山を終えて体は極限まで疲れているはずなのに
最終日の夜は、寝ずに交流を深める姿が多く見えます。
お別れの富山駅では涙を流す姿も見れます。
最初はイヤイヤ参画した子供達も「また参加したい!」とリピーターも増えてきました。

この研修は「登山」が目的ではなく
登山という手段を通して、
挑戦、協力、感謝、笑顔でいること、周りの事を想う事
など、この先生きていく上で大切な事を学べる研修です。

と、毎年これは感じていて。
今年も本当に良い内容になったと思いましたが、
今年は今までとはちょっと違った気持ちになっています。

実は昨年までは若手社員は新卒に拘ってなかったのです。
若手であれば中途入社や入社後数年経過の社員でもOKとしていました。
しかし今年は「新卒入社限定」に挑戦してみました。

初めて社会に出る若者だけに限定しての開催。

社会に出て、初めて働いた会社の新入社員研修が、4泊5日の登山。
知らない会社の新入社員と4月に入社した直後からすぐ研修が始まり
毎月の様に顔を合わせる。
そして8月には全国から集まった中学生を引き連れて山を登る。

日本中のどこを探してもこんな研修をやっている会社や地域はないでしょう。

しかし、「他」を知らない若者しかいないので
これが社会か!と素直に受け入れてくれます。

私達経営者が大切と思ってる事を素直に大切と考えてくれます。

本当に最初に入る会社の影響は大きいと感じました。

入社して、武者修行までの4か月間。
素直に成長していく若手たちを見守り、一緒に苦労を共にする。

今年は本当にこの4ヵ月を楽しく過ごせましたし
武者修行の5日間は幸せでした。

例年よりも疲労感が断然少ない。
幸福感が大きい。
なんとなくそれが例年と違うと感じます。

大切な事を大切にする。
こういう事が素直に伝わる事がこんなに大変で
でもこんなに幸せなのか。

を実感できた5日間でした。
おかげさまで軽い武者修行ロスになっています。

8月15日

8月15日は大東亜戦争の終戦の日。

私の父方の祖父はフィリピンのレイテ島に出征中にこの日を迎えたと聞いたことがあります。
小さい頃に古びたレイテ戦の出征者名簿を見せてもらった記憶もあります。

終戦の数か月後にやっと日本に戻る事ができ、富山の家に帰宅したそうです。

レイテ島海戦は書籍や小説になるくらいの激戦地として有名です。
ガダルカナル島や硫黄島の様に日本軍全滅とまではいきませんでしたが
かなりの日本兵が祖国を護るために戦い、死んでいきました。

うちの祖父は生き残りましたが、
警察官で柔道もしていて、もともと筋骨隆々な人だったのが
返ってきたときはやせ細り、真っ青な顔をして、栄養失調だったと祖母から聞きました。

その爺ちゃんが戦地から帰って来てくれたおかげで
今、自分が生きています。

また、東アジアの戦地で祖国のために散って行った英霊のおかげで
今、私達は生かされています。

トミソーの創業社長である島田一三は
京都の舞鶴駐屯地でこの日を迎えたそうです。
出征前だったのですね。

そして富山に戻り、8月1日の富山大空襲にて焼け野原になった富山市を見て
復興にはモノづくりだ!と決意し家具屋に丁稚奉公したのちに家具販売の島田商店を始めました。
トミソーの歴史の始まりです。

きっかけは戦争だったんですね。

そのおかげで、今こうしてトミソーがあります。

ひとつボタンが掛け違っていたなら
今、この会社はなく、このメンバーも集まっていませんでした。
「自分」として産まれていなかったかもしれない。

全てに感謝しかありません。

こういう想いになれる事にも感謝です。

お盆休みはお墓参りに行き、
自分の命をつないでくれたご先祖様に感謝の意をささげましょう。

日本軍、散って行かれた英霊の事を想う8月15日にしましょう。

そして今、生かされているこの命。
ただぼーっと生きている事がご先祖様や英霊が望んだ生き方か?


日本人としてどう生きるか?
考えて、一所懸命にこの命を生ききりましょう。
そういう事を考えるお盆と8月15日にしましょう。

働くことで何を得たいか?

当社はまだまだ24年卒の学生さんの選考が終わっておらず
現在も引き続き学生さんに向き合っています。
例年になく時間をかけていますが、
より学生さんの事を深く知るためには必要な時間です。

就職に対する「自分軸」をしっかりと持っている学生さんが居る中、
企業が学生さんを釣るための餌である「条件」に引っ張られている学生さんも今だに多いとの事。

基本給・休日日数・残業時間・有給消化率・・・・
ライフワークバランス・働き方改革・・・・

「働かない時間」の多さで学生さんにアピールしている。
分かりやすい条件で釣る。

何度でも言いますが、これは100%大人が悪い。
こういう条件を前面に押し出して、本当に大切なモノを見せていない。
「学生が知りたがっているのは、こういう内容でしょ?」って平気で言ってる大人も居ます。
学生さんからしたらそういう情報しか与えられなかったら、それを基準に考えるモノなのか
と信じてしまうでしょう。
貧しい社会です。

マズローの欲求段階の事を思い出します。
賃金や時間は生活の安全や安定の欲求。
マズローの段階では低い階層の欲求です。

もしかすると若者たちは、はたらく自分の未来に
自分の安全や生活の安定に対して不安が大きいから、そういう情報に流されるのかもしれません。

それも、こういう社会にした大人が悪い。

はたらく事で何を得たいか?
のレベルが日本は壊滅的に低い。

もっと若者がワクワクした未来を実感できる社会にしないといけません。

そうしたら、
賃金や休日日数などの「条件」ではなく
本来大切な「やりがい」や「自己の成長」「自己実現」など
生きていくための力の根源である「生きがい」に繋がる内容が
が学生さんの選択肢になってくるはずです。

働くことで何を得たいか?
のレベルを上げるには
今、社会で活躍する我々大人の意識を上げなければいけない。

もっと良い社会にしなければいけない。

そして、それを実現するためには
一つ一つの会社がもっと良い会社にならなければいけない。
改めてそう感じます。