14歳の挑戦

今週は地元の南部中学校から「14歳の挑戦」で
中学二年生の生徒3名がトミソーに来ています。

現場見学やお手伝いもしましたが
メインとしてお店創りワークを3日間やりました。
自分がもしもお店を経営するなら、どんな店がいいかな?
からスタートしまして、
目標月収、販売原価、目標売上、客単価、ターゲット客層まで
簡単ではありますが設定してもらいました。
店舗デザイナーってキラキラした面が表に出がちですが
実は一番大切な事って違うんです。
私達は
「素敵なお店」を売っているのではなく、
「お客様の繁盛」売っているんですね。
そもそも売るモノが違う。
だから、新規開業セミナーを定期的に開催したり
相談会を開催したりしています。
「デザインが素敵なお店」はもちろん当たり前に目指します。
でもデザインが素敵なお店だけなら他の会社でも創れますし、
どんなにデザインが良くてもそのお店が長続きしないと
そのお客様にとっても、その地域にとっても良い事ではありません。

なのでトミソーではお金の事も大切にしながらお店の設計を進めています。
セミナー開催をしているのは富山のお店創りの会社ではトミソーだけです。

話がそれましたが、
せっかくそんなトミソーに職場体験として生徒さんが来てくれているので
うちでしか出来ない体験をしてもらっています。

月収や原価の話も簡単に伝えましたが、ちゃんと理解してくれました。
月商230万円を目指さないと成り立たない生徒のお店は客層をかなりハイソな層にしないといけないので高級な素材やデザインでお店を創ります。
ターゲット客層が「庶民」と設定した生徒のお店は温かみのある入りやすい雰囲気にする。
ターゲットが「プロスポーツ選手」なら高級なVIP個室が必要。
など、ただ自分がやりたいお店を創るだけではなく、
なぜこういうデザインにするのか?まで考えてもらい、
内装の模型を創って貰っています。

今日は最終日ですので、
午後から社員の前でプレゼンをしてもらいます。
楽しみです。

メインの先生は私がやりましたが、
素材選びとか木材を切ったり、手伝いとして
現場監督やデザイナーのスタッフにも絡んでもらいました。
トミソーの14歳の挑戦を通してモノ創りの楽しさを感じて貰えたらと思います。

14歳の挑戦
月曜から金曜まで中学生をお預かりするって結構大変な事です。
実際に労働力として戦力になる事はもちろんありません。
もしかすると工場などで軽作業として、
ずーっと作業をさせる会社もあるかもしれません。
しかし、14歳の挑戦を受け入れている会社さんはそんな目的ではないと信じています。
本気で未来のある子供達に「働く楽しさ」を伝えたいと思ってやっていると思います。
いや、そう願います。

14歳って多感な時期です。将来に向けてこじらす時期でもあります。
中二病って面白い表現ですが、いい得て妙だと感じます。
こういう時期に
親でもない、先生でもない、コーチでもない
今まで出会った事のない「はたらく大人」との接点は非常に大切です。

だから、接する大人は雑に扱って欲しくない。
可愛い可愛いとチヤホヤするのではなく
しっかりと14歳の子供達に感じて貰える「学び」を
その会社それぞれの特徴を活かして提供したいものです。

私達も普段の業務とは違う事をやるので
新鮮な体験ではありますが、正直疲れます。
それでも得るものも大きいです。

5日間を通して、
モノ創りの楽しさ、喜びを伝えるって
私達の成長にもなります。

あわよくば・・・
将来、トミソーに入る入らないとか全く関係なく
建築を目指したい、デザイナーを目指したい
という子供が現れてくれると、業界への貢献にもなるかなと。

もしかしたら今来てくれている子達の中から
世界に羽ばたくデザイナーが産まれるかもしれません。

日本の未来を担う子供達が、
「はたらく」事にワクワクできる社会にする。
私の掲げる目標の一つです。

最終日の今日も楽しんで迎え入れようと思います。

勇気づけられる行動

先週の日曜も珠洲市まで被災地支援に行ってきました。
大谷町の避難所まで冷蔵庫を届けに行きました。
被災地の現状を見て、遅すぎる復旧に本当に思うところは沢山ありますが
今日はそれを書くのを控えます。

私達が到着したとき、ちょうど体育館で大阪府箕面市の太鼓チームの皆さんが
激励のために沢山の人数で来ておられ、太鼓の演奏をしておられました。

避難所で生活している方や、近所の被災者の方
ボランティアさん達、そこではたらいている人達

半年たって疲れてきていると思いますが、
よい気分転換になっていたと思います。

小学生くらいの子供達も太鼓を一所懸命に演奏していて
その姿に感動して涙がこぼれそうになりました。
一緒に行ったJCD仲間の女性の方は泣いてました。

誰かの一所懸命さは、誰かの勇気になります。
自分本位や利己的な一所懸命では誰かの心を打つことはありません。
誰かの為に!
仲間の為に!
あなたの為に!
という強い思いからくる一所懸命な行動が、人の心を動かして
勇気づけたり本気にさせたりするんでしょう。

普段の仕事でもそういう思いで行動していたら
周りに良い影響を与えて、周りの人の心を動かして
皆で本気に取り組めるチーム作りが出来るでしょう。

リーダーとは、そういう人なのかもしれません。
職位や立場の話ではなく
行動で周りのメンバーを巻き込める人の事を真のリーダーと呼ぶのでしょうね。

自分も含めてそうありたいと思います。

スコトーマ(心理的盲点)

人間は大脳のほんの一部しか使ってないという話はよく聞きますよね。

実際に人間が大脳をフル活用すると、物凄いエネルギーが必要で
一説によると小規模の発電所一つ分くらいのエネルギーを一つの脳で消費するとの事。
それくらい燃費の悪い脳なので普段は使用料を抑えているんです。

目や耳から脳に送られる情報は物凄い量になります。
人間は無意識のうちにその99.999%の情報を捨てて、
大脳の使用料をコントロールしているそうです。

それをスコトーマ(心理的盲点)と呼びます。

では、その0.001%の情報を無意識のうちにどうやって選んでいるのでしょう。

「感心」はその選別理由の一つだそうです。
脳幹にあるA10神経系から大脳へ情報が送られる訳ですが
感心がある事に関連する情報は伝達しやすい。

例えば、
車が欲しいな。トヨタのランドクルーザーがかっこいいな。
なんてぼんやり思っていたら
街を走るランドクルーザーが目につきます。

最近なんか肩がこるな。なんて思っていたら
肩こり薬のCMが目に入ってきます。

普段なら無意識に捨てていた情報が入って来るという事です。

同じ生活をしていて、同じ情報を目にしていても
有益な情報を認識して気づきや考えを深め、
自分の知識になったり成長に繋がるかは、意識次第です。

将来の自分増をしっかりと持っている人は
自分の成長に繋がる情報を見落とさないんですね。
感心があるから。

常に自分の理想のありたい姿を思い描いていれば
そういう情報が集まり(目に留まり)
より成長のスピードが速まります。

チコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねえよ!」
って事はこういう事ですね。

燃費の悪い大脳をなんとかフル活用しよう!と勉強量を増やすのもいいですが
どうやら疲れが出て長続きしないみたいです。

それよりも、常日頃から自分の将来像を意識して
大事な情報を無意識のうちに捨てないようにし
成長に繋げる方が現実的にやりやすそうです。

ボーっとしていないで、
理想を思い描きながら生きましょう。

動機善なりや? 私心なかりしか?

タイトルの「動機善なりや? 私心なかりしか?」
は稲盛和夫氏の言葉です。
私も元盛和塾生ですから、この言葉は何回も聞きましたし
肝に銘じて生きていこう!と努力してきたつもりです。
つもりと書いたのは、
今思えば全然その深さが足りなかったと感じるからです。

しかし、その私心にもいろいろあると最近気づかされました。

「私心」
自分の為の事ばかり考えた心と読み替えていいでしょう。

・自分が儲かればいい
・自分が楽できればいい
・自分が楽しければいい
・自分が幸せであればいい(※こういう方の求める幸せは本質ではないと感じますが)

まだまだあるでしょうけど、
さっと思いつくものをとりあえず並べてみました。

私の中では、
栄達欲も私心かと考えています。

・人に認められたい
・偉くなりたい
・権力を握りたい
・有名になりたい

こういう栄達欲も含めて
とにかく「欲」とつくものは全て悪と
教え込まれてきました。

しかし、その動機が善から来るものであれば
栄達欲も大事な原動力になると気づきました。

自分の影響力を高める事が周りを幸せにするのであれば。
人から認めてもらい、権力を握り、有名になるのは手段としては有効です。

無欲を貫き、一所懸命に人の為に尽くして、その結果栄誉を得る人ももちろん居ます。
そういう方は神の領域の人でしょう。
人類の中でも一握りの方々です。

私達の様な凡人には、到底たどり着けない境地です。

しかし、実現したい善なる未来があり
それを強く強く願うのであれば
自分が栄達した未来を思い描いて、その欲を利用して
困難に打ち克つ力を出す。

そういう意味で、私心もあっていいなと
あるきっかけで感じました。

動機が善なれば、私心もよし。

凡人が、善なる未来を強く強く願い、
結果を出すためには有効な考え方の一つではないでしょうか。

循環経営

当社の企業理念は

「われわれトミソーは
最高の技術と心をもって
お客様の夢の実現と
従業員の幸福を追求すると共に
地域社会の未来に価値ある物を創造し続けます」

です。
私が社長就任して2年目に創りました。
もう9年前になります。

内容を要約すると
「売り手善し 買い手善し 世間善し」
近江商人が商売をする上でモットーとした「三方善し」です。

関わる人全てが幸せになる事を
トミソーの事業の目的としています。

この「三方」に優先順位はないと思っています。
お客様が第一
という話もよく聞きますが、
私は社員自身が幸せでないのに、
お客様を幸せにはできないと考えて居ます。

社長の私としては
「社員の幸せ」を目指す事が、
結果的に三方善しに繋がるのです。

本心から言えば
社員が無理したり嫌な思いをして
お客様に喜んで頂く仕事があるとすれば
そういう仕事はお断りしたいところです。

お客様と共に創る仕事。
お客様とも力を合わせて創る仕事。

そうやってお互いが尊重しあう仕事を続けていくと
取引先業者さんも幸せになりますし
地域社会にも良い影響を与えると思います。

幸せの循環。

お客様ファーストでもありますが
社員ファーストでもあります。

どちらが優先でもありません。

関わる全員が幸せになる世界が理想ですよね。