月別アーカイブ: 2024年7月

花火大会

8月1日は富山の花火大会です。
私も子供達が小さい頃は一緒に花火を見たものです。
会社に車を停めて神通川の河川敷まで歩きました。

8月1日は昭和20年に実施された富山大空襲の日です。
1日から2日にかけて沢山のB29が焼夷弾を落とし
一般人が住んでいる富山の市街地の99%以上を焼き尽くしました。
1回の空襲で落とした焼夷弾の数で見ると日本で行われた空襲の中では
一番多いとの事。
2000人以上の方が亡くなられ
1万人以上の方が被災しました。

偶然ですが、
昨日空襲を体験された方とお話をする機会がありました。
その方は6歳の時に富山大空襲に遭われました。

お兄さんに背負われて呉羽山の上にある防空壕から
B29が落とす大量の焼夷弾を観たそうです。
B29は20時ごろ一回富山上空を通過していったのに
1時間後くらいに戻って来て富山を襲った。
(史実を確認した訳ではなく、その方の幼い記憶を語られたままに書いています)
空襲対策で電灯をつけていない街にB29からいくつか照明弾が落とされた。
焼夷弾で焼き尽くされる富山の街はすごく明るかった。
防空壕の中に雨水が溜まり、ボウフラや蚊が沢山いて嫌だった。
憲兵が来て、この防空壕も危ないから移動するように言われた。
など、幼いながらも頭に焼き付いている記憶を生々しく語られました。

B29は逃げ道を断つ目的で最初に神通川と常願寺川にかかる橋を落としたそうです。
その様子も見て取れたとか。(常願寺川は流石に事後情報と思われますが)

空襲が収まり、翌日に街に下りると、
沢山のご遺体が神通川や富山城のお堀に浮いていた。
浮いていたというより、押し重なっていたそうです。
大人の人が「子供は見るな」と手で顔を覆ったそうですが
一瞬の光景が忘れられない。

大変貴重なお話を聞かせて頂きました。

私の祖母も富山に居たはずです。祖父は二人とも戦争に行っていました。
空襲や戦争に生き残った祖父や祖母のおかげで
今の私の命があるんですね。

そして、そこで断たれた沢山の命もあります。

8月1日の花火大会は富山大空襲で命を落とされた方々への慰霊の花火です。

綺麗な花火を観させていただく前に
ちょっとだけ手を合わせて亡くなられた方々のご冥福をお祈りしましょう。

健全な悩み

毎年この時期に全社員に対して「職場力アンケート」というものをとっています。
職場の風土や、会社の雰囲気、空気感などについて12項目の質問を点数制で答えてもらいます。
今年で3回目ですが、定点で観測する事で見えてくることがあります。

おかげさまで平均点は年を重ねるごとに徐々に良くなってきていますが
個人で見ると、その時の精神状態もあって点数が下がる事もあります。

同時にコメントも書いてもらっています。
職場の雰囲気に関して理想が上がったので
現状の点数を低くしました。というコメントがありました。
健全な事だと感じます。

また、こういうアンケートを続けていくと
コメントの内容も深く考えて書いて貰える様になってきました。

皆、それぞれに悩んでいます。
3年目の苦悩、
リーダーとしての悩み
自分の役割とは?
など。
どうしようもならない事にくよくよ悩んでもしかたありませんが
理想の職場環境や、理想の働き方、理想の自分とのギャップに対して
もっとこうしたい!という悩みは健全です。

私も悩む事は多々あります。

そういう悩みを吐露できる雰囲気があるというのは良い事でしょう。

悩みがない方が不健全。

理想と現実のギャップがあるから悩み、
そのギャップを埋めるために挑戦があり
それが成長に繋がります。

とはいえ、悩んでいるスタッフを放ったらかしにするわけにはいきませんので
寄り添っていきたいと思います。

 

14歳の挑戦

今週は地元の南部中学校から「14歳の挑戦」で
中学二年生の生徒3名がトミソーに来ています。

現場見学やお手伝いもしましたが
メインとしてお店創りワークを3日間やりました。
自分がもしもお店を経営するなら、どんな店がいいかな?
からスタートしまして、
目標月収、販売原価、目標売上、客単価、ターゲット客層まで
簡単ではありますが設定してもらいました。
店舗デザイナーってキラキラした面が表に出がちですが
実は一番大切な事って違うんです。
私達は
「素敵なお店」を売っているのではなく、
「お客様の繁盛」売っているんですね。
そもそも売るモノが違う。
だから、新規開業セミナーを定期的に開催したり
相談会を開催したりしています。
「デザインが素敵なお店」はもちろん当たり前に目指します。
でもデザインが素敵なお店だけなら他の会社でも創れますし、
どんなにデザインが良くてもそのお店が長続きしないと
そのお客様にとっても、その地域にとっても良い事ではありません。

なのでトミソーではお金の事も大切にしながらお店の設計を進めています。
セミナー開催をしているのは富山のお店創りの会社ではトミソーだけです。

話がそれましたが、
せっかくそんなトミソーに職場体験として生徒さんが来てくれているので
うちでしか出来ない体験をしてもらっています。

月収や原価の話も簡単に伝えましたが、ちゃんと理解してくれました。
月商230万円を目指さないと成り立たない生徒のお店は客層をかなりハイソな層にしないといけないので高級な素材やデザインでお店を創ります。
ターゲット客層が「庶民」と設定した生徒のお店は温かみのある入りやすい雰囲気にする。
ターゲットが「プロスポーツ選手」なら高級なVIP個室が必要。
など、ただ自分がやりたいお店を創るだけではなく、
なぜこういうデザインにするのか?まで考えてもらい、
内装の模型を創って貰っています。

今日は最終日ですので、
午後から社員の前でプレゼンをしてもらいます。
楽しみです。

メインの先生は私がやりましたが、
素材選びとか木材を切ったり、手伝いとして
現場監督やデザイナーのスタッフにも絡んでもらいました。
トミソーの14歳の挑戦を通してモノ創りの楽しさを感じて貰えたらと思います。

14歳の挑戦
月曜から金曜まで中学生をお預かりするって結構大変な事です。
実際に労働力として戦力になる事はもちろんありません。
もしかすると工場などで軽作業として、
ずーっと作業をさせる会社もあるかもしれません。
しかし、14歳の挑戦を受け入れている会社さんはそんな目的ではないと信じています。
本気で未来のある子供達に「働く楽しさ」を伝えたいと思ってやっていると思います。
いや、そう願います。

14歳って多感な時期です。将来に向けてこじらす時期でもあります。
中二病って面白い表現ですが、いい得て妙だと感じます。
こういう時期に
親でもない、先生でもない、コーチでもない
今まで出会った事のない「はたらく大人」との接点は非常に大切です。

だから、接する大人は雑に扱って欲しくない。
可愛い可愛いとチヤホヤするのではなく
しっかりと14歳の子供達に感じて貰える「学び」を
その会社それぞれの特徴を活かして提供したいものです。

私達も普段の業務とは違う事をやるので
新鮮な体験ではありますが、正直疲れます。
それでも得るものも大きいです。

5日間を通して、
モノ創りの楽しさ、喜びを伝えるって
私達の成長にもなります。

あわよくば・・・
将来、トミソーに入る入らないとか全く関係なく
建築を目指したい、デザイナーを目指したい
という子供が現れてくれると、業界への貢献にもなるかなと。

もしかしたら今来てくれている子達の中から
世界に羽ばたくデザイナーが産まれるかもしれません。

日本の未来を担う子供達が、
「はたらく」事にワクワクできる社会にする。
私の掲げる目標の一つです。

最終日の今日も楽しんで迎え入れようと思います。